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Channel: リヴァロ家の食卓 by リヴァロ家の幸運な時間
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スペシャルな「アンダーズ スカイ スイート」からの~ ルイ・ヴィトン「エキシビション内覧会」へ(その1)

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 4月23日から6月19日まで、紀尾井町の「ルイ・ヴィトン美術館(特設会場)」で行われるエキシビション「空へ、海へ、彼方へ── 旅するルイ・ヴィトン(Volez, Voguez, Voyagez - Louis Vuitton)」、それに先駆けて21日には、海外ゲストや芸能人なども招待してのプレビューイベントが盛大に行われた。
 このエキシビションは、昨年末から2月21日までパリのグラン・パレで開催されたもの。キュレーターはガリエラ宮モード博物館館長オリヴィエ・サイヤール(Olivier Saillard)で、空間デザインは舞台演出家ロバート・カーセン(Robert Carsen)。それが何と東京でも開催されるのだから素晴らしい♪

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 そんなスペシャルなイベントに我が家も招待頂き、ワクワク気分で向かった。しかもプレビューイベント(エキシビション内覧会)の後は、「アンダーズ東京」でのディナーパーティーもあるとの事。これはルイ・ヴィトンCEOマイケル・バーク(Michael Burke)氏主宰で、ルイ・ヴィトン・ジャパンCEOデヴィッド・ポンゾ(David Ponzo)氏の就任披露パーティーとしての厳かな会であると言う。
 52階ルーフトップ全てを貸し切って、LVMHのトップ達と企業系招待客、そして私達の様な全国から選ばれた極僅かな顧客が並ぶ食事会。ちなみに下51階ではマスコミ・芸能関係者向けのプレスディナーも行われていた。

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 エキシビション内覧は気が付けば、マイケル・バークCEOと女優の木村佳乃氏のすぐ後ろで回っていたし、会場では目前にハリウッド女優のケイト・ブランシェット(Cate Blanchett)氏が立っているなどびっくりしたが、まぁその話はおいおいに。当日の話を順にして行こう、まずは我が家にとっては重要な宿泊先へ。
 夜にはルイ・ヴィトン晩餐会も行われる「アンダーズ東京(Andaz Tokyo)」、超高層複合タワー「虎ノ門ヒルズ(Toranomon Hills)」の47~52階に入っている。6~35階はオフィス、37~46階はレジデンス、低階層には商業施設。万が一に備えては、非常用電源としてガス発電を用意、都市ガス停止でも重油にて給電可能。

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 阪神や東日本大震災レベルの大地震が発生しても、構造に大きな損傷を与えない高い耐震性能、超高層ビルならではの長周期地震動にも制振効果を発揮するとの事(3種類1218基の制震装置)。熊本地震があった後なので、やはり最新技術で揺れにくいのが一番良い。
 更に数千人規模の帰宅困難者滞在スペースとして低層部を整備、地域全体の防災機能に貢献。非常用電源を供給、震災井戸、資機材、水・食糧等の備蓄を行い、「逃げ込める街」として全体が防災シェルターとなるそう。最新防災設備だし安心できる。

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 「アンダーズ東京」の客室164のうちスイートルームは8部屋。何とこの日泊まったのは、最高スイートの「アンダーズ スカイ スイート(Andaz Sky Suite)」210m2♪ とってもゴージャスな日になりそうよね?!ちなみに今までは2番目の部屋「アンダーズ ベイビュー スイート(Andaz Bay View Suite)」125m2にばかり泊まっていたので、広さが全然違ってびっくり。
 ハイアットグループの「アンダーズ」ブランドは2007年ロンドンで誕生。ニューヨーク、ロサンジェルス、ハワイ、上海などに続いて東京は12軒目。ランク的には敢えて「パークハイアット」と「グランドハイアット」の間に設定。

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 ヒンディ語で「パーソナルスタイル」と言う意味の「アンダーズ」は、Inspiring(感激)、Indigenous(地域性)、Unscripted(筋書きなし)をキーワードに、フォーマルすぎずカジュアルに「自分らしく寛げるリラックス感」がテーマのライフスタイルホテル。
 この日はLV関係の海外ゲストも多いからか、総支配人アルノー・ド・サン=テグジュペリ(Arnaud de Saint-Exupery)氏もロビーフロアにおられて何度かお見掛けした。そうそう彼の祖父の従兄弟は、「星の王子さま(Le Petit Prince)」を書いたアントワーヌ・ド・サン=テグジュペリ(Antoine Marie Jean-Baptiste Roger de Saint-Exupéry)氏ね。

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 アンダーズ東京でのデザインコンセプトは「現代の和」、見渡せばクルミ材や和紙などの自然素材を多用した日本らしい雰囲気。内装を手掛けたのは、ハイアットグループではお馴染みNYインテリアデザイナーのトニー・チー(Tonychi and Associates)氏、そして緒方慎一郎氏。「素材の本質」に重きを置き「虎ノ門の地域性」を表現、そして「どの世代にも居心地のよい環境」を目指したと言う。
 1階車寄せですぐ目に入るのは艶やかな壁画「あたらしい水(Floating colors)」。日本の四季を描いた5枚(長27m)は内海聖史氏による作品。エレベーターへのアプローチは、壁に点在する照明が蝋燭の様な風情でトニー・チーらしい。

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 毎回思うが、ここから乗るロビー階行きのエレベーターが早い!何と420m/分と言うから通常の倍速以上か、あっという間に51階に到着する。エレベーター内には、和菓子の木型で和紙をかたどった真っ白な美しいオブジェ。和紙アーティスト・永田哲也氏の作品。各に様々な「目出鯛」が設置してある(ないカゴもある)。
 ロビーやダイニングなどにある大きな木彫刻はチャーリー・ウィニー(Charlie Whinney)氏の作品。これは「鳥が森の中を旋回する軌跡」なんだって。フロントの壁には池田金春氏による豪華な組子細工。約1500年前の鳥海山大噴火で埋もれた神代欅や神代杉を使っている。

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 木の温もりに包まれた天井高の宿泊者専用「アンダーズ ラウンジ(Andaz Lounge)」でチェックイン。盆栽や生け花などが落とした照明に雅な風情。大きな一枚板のテーブルで、アテンダントやコンシェルジュ業務全てを担当する「アンダーズ ホスト」とiPadで手続きを行なう。いよいよホテル最高クラス「アンダーズ スカイ スイート」に案内してもらうよ♪
 向かう廊下も木温もり穏か・・ルームナンバーは独特なフォントの木造り、足元に緩やかな照明で浮かぶ。49階と50階に1つずつある210m2の豪華スイート。部屋の扉を開けたら直ぐに横長のリビングルームが広がっていて、まずパノラマな景色に思わず声を上げる。

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 「アンダーズ ベイビュー スイート」と同じ眺望だが、この遮るものがない視界はまた大きく印象が違う。部屋に沿って続く窓ガラスの向こうには、遠く東京湾からレインボーブリッジ、右手間近に東京タワーが迫り、六本木ヒルズまで東京の街が一望できる。
 そうかここは更に角部屋、右手にぐるっと回り込むとバールーム的なソファースペースがあり、それを越えると書斎兼寝室用リビングがある。と、ここまでで一旦戻してリビングの説明をしよう。玄関入った所にまず大きなデスク、これは下クラスどの部屋にもあるテーブルと同じ。

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 これにハイバックの赤茶レザーソファと赤茶レザーチェアが備えられている。その隣に同じ木テイストのリビングテーブルと4つのチェア。リビングの中央には、4つのガラスのテーブルを組み合わせ、向い合わせに白いファブリックの大型ソファが配置。ポイントとしてはやはり個性的なフロアライトの存在ね。
 一目で分かるFLOS社「アルコ(ARCO floor lamp)」でしょ♪しかも2個!アキッレ&ピエル・ジャコモのカスティリオーニ兄弟(Achille Castiglioni)の名作ね。大理石のベースから2mも伸びるポール、ステンレスのシェードは上にも穴が開いて広範囲を照らす。街灯モチーフでアーチが印象的なモダンな照明。

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 実は以前我が家でも購入予定だったのだが、福岡県西方沖地震で見送った経緯があったので、何となくここで出逢えて嬉しかった。見渡せばあちらこちらにアートが飾られ、デザインや建築系のハードブックが置かれている。さりげないインテリジェンスな空間が「アンダーズ」らしいといった感じね。
 とそうだ、そんな部屋に入って目に付いたのは、リビングテーブルの真ん中にドンッと大きな焦げ茶色の紙袋が置いてある・・そう我が家お馴染み「ルイ・ヴィトン」。中を覗いてみると箱が3つ、本が2冊。わ~い!ルイ・ヴィトンからプレゼントが届けられていたのだった♪

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 まずは白いボックスは、大好きなシャンパン「ルイナール ブラン・ド・ブラン(Dom Ruinart Blanc de Blancs)」。この後行く展示会「旅するルイ・ヴィトン」をまとめた分厚い書籍「Volez, Voguez, Voyagez 」。ピンクの「ルイ・ヴィトン シティ・ガイド(東京)」最新版。
 そして大きな箱には「ヌメ革の書類ケース」、小さな箱には「ヌメ革のカードケース(Volez, Voguez, Voyagez)」と共に非売品。最近ヌメ革製品が少ないので貴重でしょ。ますますイベントが楽しみになるさすがの演出(もてなし)に感心しきり。

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 それらを色々と眺めていると、ホテルからのウェルカム・アメニティも運ばれて来たよ。ガラスの蓋を取ると木皿にはカラフルキュートな「ミニエクレア」が並ぶ。それは1階の「ペストリーショップ」で販売している正にシグネチャースイーツ♪ とっても嬉しい、玄関隣にあるキッチンでお茶を入れて、パクパク午後のティータイムにするよ。
 更に金色ラベルの赤ワインも頂いた、南仏ラングドックの「カルヴィソン・レ・ヴィニュロン セレクション カベルネ・ソーヴィニヨン(Calvisson Les Vignerons Selection Cabernet Sauvignon) 2015年」。これは夜食時にでも楽しむ事にする。

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 のんびり寛いでいたら内線電話が掛かってきた、「ルイ・ヴィトンからハイヤーのお迎えが来ております」と。もうそんな時間?!急いで用意をして出かけなければ。紀尾井町のエキシビション会場に向かう前に、LV担当嬢の待つ「ルイ・ヴィトン 六本木ヒルズ店」に寄らなければならない。そこではエキシビションに関連したイベントが行われている。
 パリ「ルイ・ヴィトン シャンゼリゼ店」で展示された「アンティークトランクタワー」があったり、アトリエ職人が来日しての「クラフツマンシップコーナー」が設置されていたり。そんな最中、海外から来日のあの人この人情報も入って来て、ますますワクワクが募っていくのだった♪ 続く・・

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どんたく WITH THE KYUSHU、そして西中洲「デフィ・ジョルジュマルソー」で気軽にディナー

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 ゴールデンウィーク恒例と言えば福岡市民の祭り「博多どんたく港まつり」。5月3・4日の2日間は毎年日本一の賑わいになる(2日は前夜祭)。この祭りは、戦後空襲で荒廃した博多を、以前のようなにぎわいのある町にするための「博多復興祭」とした経緯がある。
 これを踏まえ今年は、九州の一員として「熊本地震」被災地である熊本・大分を応援する「どんたく WITH THE KYUSHU 熊本・大分の復興に向けて」をスローガンに掲げた。募金活動は前夜祭からスタートし、どんたく期間中、どんたく広場の各拠点・案内所(7か所)、本舞台(5か所)などで実施される。

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 明治通りやはかた駅前通りでは「どんたく隊」がそれぞれオリジナルコスチュームで自由にパレード。マーチングバンドや電飾の花自動車も加わって例年華やかだ。博多や天神など市内34カ所に演舞台が登場し、地元アイドルやタレント、一般団体からも「博多にわか」「花笠踊り」などが披露され、フィナーレ「総おどり」となる。
 今年はスローガン「どんたく WITH THE KYUSHU 熊本・大分の復興に向けて」というのぼり旗が演舞台に設置され、どんたく隊にも配布される。地震の影響で参加団体の辞退があったとは言え、今年も約750団体・約3万8千人が参加予定だった。

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 ところが昨日3日は朝から暴風雨、どんたくに雨は付き物ではあるが正にメイストーム。その為に何と、14年振りにパレード中止と言う驚きの展開になってしまった。それでも夜の福岡タワーでは「イルミコレクション」が開催し、季節毎に点灯しているイルミネーション全8パターンが一挙に公開された。
 今日4日は天気も回復し、パレードでは「東京ディズニーシー15周年・スペシャルパレード“ザ・イヤー・オブ・ウィッシュ”」と題して、ミッキーマウスをはじめディズニーの仲間たちが参加する予定と言う。何とか盛り返してもらいたいものだ。さて、どんたくに先駆けてこの夜我が家が訪れたのは・・

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 市役所ふれあい広場「お祭り本舞台」や、中洲・水上公園「パレード桟敷席」にほど近い「デフィ・ジョルジュマルソー(Defi Geroges Marceau)」。博多湾クルーズ乗り場(福博であい橋)の前、重要文化財「旧福岡県公会堂貴賓館」を見下ろす好立地だ。ゴールデンウイークは観光客でもかなり賑わう場所となる。
 エントランスには出先からちょうど戻って来た北野貴大支配人(ソムリエ)が出迎えてくれる。近所(春吉)に移転した「パティスリー・ジョルジュマルソー」に顔を出していたとの事。ここ「デフィ」も開業4年を迎え、スタッフの入れ替わりはあるものの、松岡孝治シェフとのコンビは健在である。

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 入口(看板)は一見クールなデザインだが、内装は木素材をふんだんに使ったロッジ風の温かみある空間。今宵はいつもの厨房真横の、料理の様子が摺りガラス越しに拝見できる個室で楽しむ事にする。テーブルにセットされている木皿は、熊本の木彫作家・上妻利弘氏の作品。箸置きやバターナイフなどのカトラリーや、壁に掛かった動物オブジェなども同様だ。
 料理は顔を出した松岡シェフからお勧めを聞きながら、好みの物を数品ピックアップする。まずは乾杯と行こう、ボトルで選んだのは「ジャック・セロス イニシャル ブリュット ブラン・ド・ブラン(Jacques Selosse Brut Initial Blanc de Blancs)」。

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 オレンジかかったゴールド、泡はすッカリ飛んで微かに立ち上る程度。デゴルジュマンが2010年10月と言う事もあり、味は馴染んでまろやかな落ち着きを見せる。カフェオレ・クレームブリュレ・熟したマスカット・・濃厚なアタックから上品なミネラル感が滑らかに伸びる。飲みごたえもあるが、疲れた体を癒すような味わい。
 合わせて運ばれてきた木皿には木のスプーンに乗ったアミューズは「オマール海老のジュレ」。表面から透き通って見えるキャビアと共にワンスプーンで頂く。甲殻類のエキスがかなり濃厚で、緩めのジュレがほぐれる。まず前菜一皿目は、華やかでモダンな出で立ちの「季節の野菜のスープ仕立て」。

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 テーブルでホエー(乳清)を注がれると濃厚なミルクの香りが立ち上る。色取り取りの野菜や花の上をこんもりと覆う白い泡は、昆布出汁の泡のソースだ。最後にパセリオイルも加えて完成だ。ツブ貝、マッシュ、ホタテ、トマト、生ハム、ピクルスなどを、コブミカンのエスニックな余韻でまとめた柔らかな一皿。
 次の前菜の合間に北野ソムリエが勧めてくれたのは、美しい桜色の「ドメーヌ・ド・ランブレイ ラ・ロゼ・デュ・クロ(Domaine des Lambrays La Rose Du Clos) 2013年」。コート・ド・ニュイの「ドメーヌ・ド・ランプレイ」は、少し前にベルナール・アルノーにより買収(1億100万ユーロ)され、LVMHブルゴーニュ進出第1弾と話題になった。

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 このロゼは、80%以上を「クロ・デ・ランブレイ(Clos des Lambrays Grand Cru)」のグラン・クリュ畑の葡萄から造られ、年産僅か1300本とかなり貴重だ(毎年生産してはいない)。よって名前も「クロ・デ・ランブレイ」のクロを付けて「ラ・ロゼ・デュ・クロ」にしたとの事。赤みが強い美しいクリアなロゼ色。可愛い~♪と妻は照明に透かして楽しそう。
 草っぽい桜餅のようなチャーミングな香りが、いかにも春を感じさせる。とそこに運ばれたのは前菜2皿目「グリーンアスパラガスとホワイトアスパラガス」。立派な2色のアスパラガスには、ホワイトアスパラガスのムースやグリンピースのムース、ナスのビューレも添えられている。

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 春の野菜の滋味深い旨みや甘さをシンプルに楽しむ。続いて今宵のメインの「フランス産小鳩」が、丸々1羽火が入ったばかりの状態で運ばれて来た。芳ばしい良い香りだ。と言う訳で赤ワインはブルゴーニュから「フランソワ・ラマルシュ クロ・ド・ヴージョ グラン・クリュ(Francois Lamarche Clos de Vougeot Grand Cru) 1988年」をチョイスする。
 ヴォーヌ・ロマネ村に本拠を置く「フランソワ・ラマルシュ」と言えば、モノポール(単独所有)の「ラ・グランド・リュ(La Grande Rue)」で知られている。50.6haと面積が広いためグラン・クリュとは言えドメーヌによる差が大きい「クロ・ド・ヴージョ」。

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 シトー派の修道会からナポレオン・ボナパルトが没収した後もしばらく単独所有が続いたが、1889年以降細かく分割されていく。そのため昔から品質面は、畑の場所で3つに分かれるとされてきた(斜面上段は極上のワインを生み出すが、中段はやや落ち、さらに下段は水はけが悪い)。
 ただ仔細に見ると東西の幅で畑が波の様に上下しているため、3分割は単純すぎるともいわれる(ジャスパー・モリス)。「フランソワ・ラマルシュ」の畑は国道に接する最下段の畑、下段の畑、上部の2つの畑(クロ・ド・ヴージョの代表的な作り手の一人メオカミュゼの畑の上)と分かれている。

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 明るめのルビー色。とてもシルキーな口あたりから奥に微かな動物香・・穏やかな透明感が際立つ。凝縮感・緻密さは感じられないがフランソワ・ラマルシュらしいエレガントさはにじみ出ている。やや飲み頃を過ぎつつあるのか、香りの出方は最後まで控えめで、余韻の広がりには欠けるものの、遅い時間に軽く飲むこの夜にはぴったりであった。
 先程出て来た鳩が、取り分けられ改めて運ばれる。モダンな小石原焼のプレートに妻は「やっぱり飛び鉋て良いよね」と気に入った様子だ。それぞれ色も違う。濃厚な鳩肉に、松岡シェフ自らがソースを注いでくれる。旨味に溢れたジュと赤ワインのソースだ。

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 付け合わせの新玉ねぎのピューレや、玉ねぎのグリエも旬の甘みで美味しい。開いて来た「クロ・ド・ヴージョ」の野性味が寄り添う・・もう少し凝縮感のある若目のワインでも良かったが、今宵の環境・気分にはこれが合っていた。デザートは「抹茶のグラニテ、ピスタチオのアイスクリーム」、ホワイトチョコレートをまぶしている。
 底に沈んだサクサクグラニテの食感と共に、抹茶の旨味を楽しめた。そしてもう一種類は「チョコアイス最中」。塩を効かせたチョコレートのアイスクリームが小豆などと共にこんもりと、パリパリの皮に挟まれている。昔懐かしい様な味わいに癒された。

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 独立して4年経ち、松岡シェフも独自のペースを掴めている感じだ。飾らない自然体の料理を、気軽に食べるには良いレストランと言える。西中洲という場所柄、思いついた時にサッと利用出来るのも便利だ。天神中央公園の景色も良い事からランチは相変わらず人気、この連休中も混雑することだろう。

祝いメデタや「ギャレットポップコーン」ファイナル!(違います;)

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 4月21日、九州最大のターミナル駅である博多駅に直結する新商業施設「KITTE(キッテ)博多」がオープンしちゃいましたね。商業エリアは地下1階~地上11階の12フロアで、その中には九州初出店となる「博多マルイ」も。
 こんにちは、そりゃアタシは惚れてるよ、しかしアンタには関係のナイ話じゃないさ・・・でお馴染み、帰ってきたチェスミン・パンドラボックスです(こんにちはチェリ~さん、何がお馴染みなんですかね?;) 「博多マルイ」には沢山の飲食店がテンヤワンヤでして、注目の飲食店を数店ご紹介すると・・

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 まずは50種類以上のタマゴサンドがそろう「ウフ タマコ サンド(oeuf TAMACO サンド)」。とにかく全部が卵を何かしら使ってあるサンド屋さん。卵好きにしかニーズを得られない究極店(卵はやはり1番人気ですから大丈夫なんですよ!) 大丈夫なんですね?ファイナルアンサー?(え?はい;)
 お次はこちら、ソースの種類が豊富な東京・代官山発のフライドポテト専門店「ポメス プロースト(POMMES PROST)」。アタシは芋好きにも程があるので、現地に行く予定でしたが来て頂いたので出向はキャンセルさせて頂きます(出張キャンセル入りましたー;) 是非ともアタシの胃に収まって頂きたい、ご検討ください(是非、並んで下さい;)

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 2階には米国ポートランド発の「オリジナルパンケーキハウス(THE Original PANCAKE HOUSE)」。人気メニューの「ダッチベイビー」もモチロンご登場。皆さん、ご興味のある方はご来店下さい。決してアタシは焼いておりませんので(でしょうね;)
 そんな開店祝いモードでいたらよからぬ話が飛び込んできたじゃないさ!アメリカの人気ドラマ「キャッスル ~ミステリー作家は事件がお好き」で主役コンビの一人、ケイト・ベケット刑事を演じるスタナ・カティックが、シーズン8をもって降板が決まった? いやいやいや、決まったじゃないでしょう!

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 主役でしょ?アタシが見始めたシーズン1の1話から主役のはずよね?そんな人が、あのベケットがいない「キャッスル」てナニヨ? ナイトのいないプライドロック?ナイトのいないアグラバー、チェスミンのいない丸の内みたいなもんでしょ!(チェリ~さんがいなくても丸の内は成り立ちます;)
 その上ベケット刑事の親友で、検視官のラニ・パリッシュを演じてきたタマラ・ジョーンズの降板も決まった?とは言えシーズン9の制作は未定? ネイサンは現時点でも復帰する交渉を進めているが、もしシーズン9の制作が決まっても、話数が減って13話構成になる見込みが高く、

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 現在放送中のシーズン8で終了する場合に備えて、製作側は別バージョンのエピソードも撮影しているとか。もう何から何までおかしな事に。ベケットのいない「キャッスル」なんて想像出来ない・・・終わりよければなんて遠い話だわー。
 今現在日本ではシーズン7が始まったばかり・・悲しい未来を知りながら観賞する身にもなってよドクタースペンサーリードォ(いや、リードさん関係ないし;) 関係ないと言えば、アメリカ・シカゴ生まれの老舗ポップコーン・ブランド「ギャレット ポップコーン ショップス(Garrett Popcorn Shops)」。

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 時々出没する忘れた頃のギャレットさんですが、今回ご紹介するのはクルミを使用した新フレーバー「ウォルナッツ キャラメルクリスプ」です!何せ期間限定商品で、更に春らしい爽やかでポップな限定デザイン缶「Spring缶」も4月16日より期間・数量限定で発売されたからさ(行かれたのですね) 困った時のギャレットさん、叶わぬ夢のナイトメアとはこの事さ(どういうこと?;)
 「Spring缶」は、爽やかなイエローとグリーンで定番のストライプ。うちにいくつストライプ缶があることか(あはは;) ロゴはピンクで春らしいポップなデザインの限定缶、そうそう期間限定と言えば、今年「キャナルシティ博多」は誕生20周年。

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 そこで暴れている野獣さんも期間限定、素敵なおじ様も野獣限定(ん?;) また、お会いしましょう(何が?;) 新フレーバーの「ウォルナッツ キャラメルクリスプ」は、濃厚でリッチなクルミとキャラメルのハーモニーが絶妙なフレーバー。
 噛むたびに香ばしい香りが口の中いっぱいに広がる「ウォルナッツ キャラメルクリスプ」、もともと「ギャレットポップコーン」の中でもナッツ系はうまい。歯応えとの相性が良いポップコーンだからか、風味も今回は爽やかで春夏に合う。次に困る時期はいつかなー?お楽しみにね、うふふふふふ(ギャレット頼み?;)

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アンダーズ東京「アンダーズ スカイ スイート」で幸せゴージャスステイ!(その2)

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 連休を挟んでしまったが、前回に続き先月後半の宿泊先、虎ノ門ヒルズの47~52階に位置する「アンダーズ東京」の、最高スイート「アンダーズ スカイ スイート(Andaz Sky Suite)」のお話。164客室のうちスイートルームは8部屋、今までは2番目の部屋「アンダーズ ベイビュー スイート(Andaz Bay View Suite)」125m2にばかり泊まっていたので、広さが全然違ってびっくり。
 この210m2の豪華「アンダーズ スカイ スイート」は49階と50階に1つずつある。部屋の扉を開けたら直ぐに横長のリビングルームが広がっていて、パノラマな景色に思わず声を上げたよ。

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 ダイニング・リビングに沿って続く窓ガラスの向こうには、遠く東京湾からレインボーブリッジ、右手間近に東京タワーが迫り、六本木ヒルズまで東京の街が一望できる。広い玄関はダークブラウンの木壁と床で統一され、棚にはオブジェ。入ってすぐ左側に無造作な一枚板のデスクがあって、これにハイバックの赤茶レザーソファと赤茶レザーチェア。
 その隣窓に向かって、同じ木テイストのリビングテーブルと4つのチェアが連なる。玄関の右側には、大きなキッチンとブルー×白の市松模様キャビネットがあって、沢山の食器類やネスプレッソマシンなどが完備されている。その奥にゲスト用レストルームもある。

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 まるで草原の様な癒し的山吹色カーペットの中央には、4つのガラステーブルが列をなし、向い合わせに白い大型ソファが配置される。洗練モダンな雰囲気を印象付けるのは、やはりFLOS社のフロアライト「アルコ(ARCO floor lamp)」2つね。向きが自由なスタンド型の大型テレビも眺望を邪魔しない位置。
 更に右奥にぐるっと回り込むと、角部屋を上手く使ったバールーム的なソファースペースがある。余裕ある空間で壁にはテレビ、棚にはアートやデザインや建築系のハードブックも置かれている。夜はここで東京タワーを眺めつつ、カクテル片手にダラダラと過ごす幸せ(笑)

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 その突き当たり扉の前には「縫える木(テナージュ)」の照明が見える。一見和紙かと思うんだけど、実は天然木をスライスしたツキ板で出来ているスタンドライト(補強材として和紙・不織布・天然皮革・帆布を貼り合わせてはいる)。
 ほんのり浮かぶ自然の素材を通した温かい光は、正に「アンダーズ東京」のデザインコンセプト、「現代の和」にふさわしい風情。ここまでは前回もお話したエリアね、扉を開けてここから奥の、「書斎兼寝室用リビング」「ベッドルーム」「クローゼットルーム」「バスルーム」「ドレッシングルーム」の説明をしていこう。

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 まずは「書斎兼寝室用リビング」、玄関入口にもあったデスク同様の、クルミ材のワーキングデスクと赤茶色レザーのチェアが置いてある。東京タワーを真近に見ながら仕事が出来るシンプルな空間。市内電話とWi-Fiインターネット接続も無料、コンセントがあちこちあるのも便利。
 ここにミニバーがあって、鉄製急須と茶碗、無料のスナック類(虎ノ門きやのおかき/とらやの羊羹/明治のチョコ)などが備えてある。冷蔵庫内のソフトドリンクは無料で、ビールや梅酒にウィスキー(白州/響)などアルコール類は有料。

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 窓に沿った更に奥の部屋が「ベッドルーム」。こちらも余計な装飾がないシンプルな空間。漆喰風の白壁に、レトロなデザインの照明やカーテンなどのスイッチ類。柔らかな光を通すシェードと遮光生地のロールスクリーン(共に電動)。嬉しいのは我が家同様に「キングサイズ」ベッドが2台並んでいる(国産リネン)と言う事。「アンダーズ ベイビュー スイート」もそうだったね。
 実はそんな部屋はなかなか無くて、グランドハイアット東京「プレジデンシャルスイート」「アンバサダースイート」、パークハイアット東京「プレジデンシャルスイート」くらいしか思い出さない。

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 寝室からも東京タワーが間近に見え、赤く浮かぶ夜景をベッドにもぐった状態で眺めつつ眠るのも不思議な気分。そんなベッドルームから繋がるのは「クローゼットルーム」、かなり広くて持て余す感じ。オブジェ状態の棚を真ん中にベンチとクローゼットで囲んだ珍しい空間。ここに外への裏口もある。浴衣・帯・草履風スリッパ・アイロン・アイロン台・傘などが置いてある。
 そこから手前に戻る位置に「バスルーム」。一枚板の洗面台(2つ)とウォークインシャワーは「アンダーズ ベイビュー スイート」と同じ配置で、木や石などを使った温かみある空間。ここにも広いレストルームがある。深い円形バスタブは、五右衛門風呂をイメージしたとの事。バスタブ内の座れる段差が珍しいわ。

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 内装デザインはパブリックエリア同様、NYデザイナーのトニー・チー(Tony Chi)氏と緒方慎一郎氏。「自然素材を無垢のまま」という方針で、北海道のウォールナットや和紙、クルミ材や石などの自然素材を多様、いかにも日本らしさを感じるデザイン。
 バスアメニティは浴室隣のトイレ前、「ドレッシングルーム」に繋がるガラス棚に、タオルやバスローブなどと共に置かれていた。木製のアメニティ・ボックスには真田紐(2セット)、蓋を開けるとカラフルな小箱が入って菓子箱の風情。歯ブラシ・コットン・シェーバー・ヘアブラシなどなど綺麗に詰めてある。

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 その他各所に置かれた石鹸、シャンプー・コンディショナー・ボディソープ・ボディクリームは、南仏プロヴァンスのフレグランスブランド「コテ バスティド(Côté Bastide)」の物。ニコル・ウーク(Nicole Houques)女史がデザインする優しい癒しの香り。ベルガモット・ブラッドオレンジ・洋ナシなどをベースにしたオリエンタルな「アルガン」シリーズよ。
 そこから更に手前に行くと、メインリビングと寝室用リビングに繋がる場所に当たる「ドレッシングルーム」。女性に嬉しいメイクスペースね。背後に位置する「セーフティボックス」は、ノートパソコンの充電も可能。バスエリアの動線に関しては、広すぎるが故になかなか使いこなせなかったが、長期滞在には収納は困らないだろう。

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 ちなみにこの日は、ここ「アンダーズ東京」の52階ルーフトップ全てを貸し切って「ルイ・ヴィトン」のディナーパーティーが行われ、私達夫婦も招待頂いた(その話は次回に)。そこで「ドン・ペリニヨン(Dom Pérignon) 2006年」や青山「ナリサワ」の特別メニューを頂いてはいたが、深夜ルームサービスをお願いして、ダイニングで2人夜食も楽しんでみたよ。
 ドリンクはルイ・ヴィトンからのプレゼントの1つ「ルイナール ブラン・ド・ブラン(Dom Ruinart Blanc de Blancs)」と、ホテルからウェルカムアメニティ「カルヴィソン・レ・ヴィニュロン セレクション カベルネ・ソーヴィニヨン(Calvisson Les Vignerons Selection Cabernet Sauvignon) 2015年」を開ける事にした。

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 こちらのメインダイニングと言えば51階にある「アンダーズ タヴァン(Andaz Tavern)」。チャーリー・ウィニー(Charlie Whinney)氏作の大型木の彫刻が浮かび、赤の椅子が並ぶコンテンポラリーなダイニングよ。居酒屋と言う名だけあって、ホテルとしてはカジュアルなメニュー構成が特徴的で、ルームサービスも同様に「カツカレーライス」「照り焼きチキン丼」などなど面白いラインナップ。
 と言う訳で「アンダーズ タヴァン」の、季節お勧めディナーメニューにもあった「黒豚肩ロースのロースト 竹炭 ポテトクレム ベビースピナッチのサラダ」をチョイス。竹炭に覆われた黒豚の塊、その断面は美しいピンク。出来立てのそれは何とも柔らかく、とってもジューシー♪

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 そして主人は、これもディナーメニューから「リゾーニ 海老 ローストチキンのジュ 温泉卵 トリュフ」をチョイス。蕩ける温泉卵と香るトリュフに満足そう・・ワインにも上手く合っていたね。そして私が選んだのは「鯛茶漬け」。三つ葉・山葵・白胡麻を好みでトッピングして、熱々の出汁を掛けて仕上げる。どれもボリュームもあるし、何より分かりやすい美味しさ。
 ホテルのルームサービスとしては十分なレベルで、深夜であっても気軽に美味しく頂けたわ。気分が良いついでにまたまたルームサービスの追加、今度はカクテルよ。最後はキュッとショートカクテルで締めたいよね。ダイニングから反対側に移動して、東京タワーを見下ろすバースペースの大きなソファに寝そべり楽しむ。

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 気が付けば「キールロワイヤル」「マンハッタン」「ドライマティーニ」・・さすがに沢山飲んでるからウトウトしちゃう(笑) さてさて、また話が長くなってしまった~。ルイ・ヴィトンのエキシビション「空へ、海へ、彼方へ── 旅するルイ・ヴィトン Volez, Voguez, Voyagez - Louis Vuitton」内覧会(プレビューイベント)と、
 その夜ここ「アンダーズ東京」で行われた、ルイ・ヴィトンCEOマイケル・バーク(Michael Burke)氏主宰のディナーパーティーと、更に「ルイ・ヴィトン 六本木ヒルズ店」でのエキシビションに関連したイベントの詳細は、また後日改めてと言う事で~。続く・・

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マンダリンオリエンタル東京「鮨 そら」で春の極楽ランチデート

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 稼働率が80%を超える東京都内のホテル。少なくとも「2020年東京オリンピック」まではホテル高需要が続くだろう。我が家は用途や立地によってホテルを使い分けるが、やはり好みは絞られてくる。この日宿泊したのは日本橋三井タワー最上部に位置する「マンダリンオリエンタルホテル東京(Mandarin Oriental Tokyo)」。
 「フォーブス・トラベルガイド2016年 格付け」で、東京のホテルとして唯一2年連続「ホテル部門」「スパ部門」の5ツ星を獲得。「アメリカン・アカデミー・オブ・ホスピタリティー・サイエンス」では6ツ星を10年維持。そんな安定感で、2005年の開業以来我が家も年に数回ずつは宿泊している。

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 2014年には防災・BCP改良工事を完了し、ハード面も安心だ。ティノ・クワンらしいライティングが印象的な1階エントランスから、38階メインロビーに上がる。そこには大きなフラワーディスプレイ、フロント背後にはスカイツリーが美しくそびえる。
 そして「マンダリンオリエンタルホテル東京」は、この38階を中心に12のグルメがあり、レストランの総合的なレベルも高い。フレンチファインダイニング「シグネチャー(SIGNATURE)」。イタリアン・オールデイダニング「ケシキ(KSHIKI)」、その一角に設けられた「ピッツァバー オン サーティーエイス(THE PIZZA BAR ON38TH)」。

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 「オリエンタルラウンジ(Oriental Lounge)」内には「タパス モラキュラーバー(Tapas Molecular Bar)」もある。そう言えば話題の代々木上原「セララバアド(Celarabird)」の橋本宏一シェフも、独立前はここの料理長だった。我が家的にはディナーはホテル外に出かける事が多いため、翌日のランチ時はなるべくホテル内で食事をしたいと思っている。そう言った意味でこちらは重宝する。
 と言う訳でこの日も、フロント横に位置する江戸前「鮨 そら」でランチを楽しむ事にした。入り口には山本洋司氏の毛書体ロゴが浮かび、1万個のスチール製パーツから出来た「ススキのパーテーション」が見える。

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 内装デザインは37階のレストランやバー同様小坂竜氏。東京スカイツリーを含めた景色を楽しめるように「樹齢350年の尾州檜カウンター」が配置してある(8席)。美しい御影石の床に瓦素材の壁、金箔や盆栽、麹谷宏氏が手掛けた「ガラスの蹲踞」・・洗練された和モダンの空間が心地よい。
 職人さんのユニフォームは侍風、女性スタッフは空をイメージした着物風ドレスで、共にコシノジュンコ氏デザイン。席にセットされた「たとう紙」にはナプキン。さてまずは喉を潤そう、運ばれたグラスシャンパーニュは「シャルル・エドシック ブリュット・レゼルヴ(Charles Heidsieck Brut Reserve)」。

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 熟成させたリザーヴワイン40%に、ピノ・ノワール、シャルドネ、ピノ・ムニエをブレンドしているため、ノンヴィンテージであっても品質の高さには定評がある。1851年に創立された英王室御用達のメゾン、日本には長らく輸入されていなかったが昨年から取り扱いが増え、レストランでも目にする機会も増えた。
 我が家では「シャルル・エドシック ブラン・ド・ミレネール 1995」なども開けた。この「ブリュット・レゼルヴ」は柔らかな果実味と穏やかな酸味が調和しつつ、そこにリザーブワインが下支えするためふくよかさも感じられる。確かに「鮨 そら」の繊細で上品な寿司には合いそうだ。

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 ホテルらしく様々なコースを設定しているが、私達はまずは「お任せ」で10貫程を握ってもらい、その後色々と伺いながら追加していく事にする。板長の今泉祐史氏がまず握るのは、羅臼昆布で2時間半ほど締めたと言う「キス昆布締め」。白い器に美しく映える。続いて綺麗に包丁を入れた「アオリイカ」はツヤツヤで、ねっとりした食感と甘み。
 切れ長で形良く握られた「コハダ」は、キリッとした酸味が余韻に響く。小さめのシャリは古代米酢と、酒粕から作る赤酢「ミツカンの山吹」(地域限定販売)を使っている為、赤みを帯びている。続く「トリガイ」は、歯ごたえの後に柔らかな旨味。

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 「アサリ」は春らしい旨味と香り。そして「赤貝」は口の中で磯の香りが流れ出す。お楽しみの「マグロ」、これは勝浦の一本釣り164キロのものだと言う。そして「雲丹軍艦」が登場する。板長がおもむろに紙袋から出した箱・・羽立水産の生うにだ。これは「すきやばし次郎」にも卸している事でも知られている妻の大好物。
 やっぱり「次郎」同様なかなかの迫力で、北海道産のウニの甘みにふんわり包まれる。妻は「オブジェみたいに美しいわね」とそのこんもり盛られた雲丹箱に引き込まれている(笑) ここからは板長にお勧めのネタを聞きながら、握りを追加して行く。

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 こちらは日本酒も充実してる。女性酒師もいるので、色々とコメントを聞きながらチョイス出来るのが良い。運ばれた「檜カウンターの端切れで作ったグラスホルダー」の中から、日本橋発祥の江戸切子など好きなお猪口を選ぶ。そして、錫の内側に金箔を貼った豪華な器に注がれるのは新潟・塩川酒造の「越」だ。
 美しい青いボトルに入ったそれは、燕市の農家田中氏の栽培した「亀の尾」を100%使った純米吟醸との事(日本酒度+7)。米の風味を柔らかに漂わせつつ、フルーティで仄かな甘み、ふっくらした旨味が穏やかにスーッと広がる。

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 そこにさっとタイミング良くつまみが供される。ねっとりと溶けていくような「子持ちヤリイカ」だ。添えられた「葉ワサビ」との清々しいアクセント。その他にも、酢を入れず醤油にくぐらせただけの「新生姜」なども楽しいアクセント。お蔭で昼間と言うのも忘れてクイクイと日本酒が進む。
 と言う訳で続けてお願いした握りは、鹿児島のはえ縄の「マグロの中落ち」。207キロの鮪を、先程の葉ワサビの出汁にサッとくぐらせて、風味を漂わせている。妻は「艶やかだわ~♪」と嬉しそうだ。更に大き目の「車海老」は甘酢オボロ漬けで頂く。

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 香る「ハマグリ」は、ねっとりしたツメと融和して美味。そして和歌山の引き網「大トロ」は、脂の甘みがとろりと広がる。この日はこれで3種の鮪を楽しんだ事になる。妻は上機嫌に「これもお代わりしたい~」言う(笑) 追加をいくつかお願いして後は、とろけるような江戸前らしい「穴子」、そして甘くスイーツ的「玉」となる。
 締めの巻物は「キュウリと赤貝のヒモ」で、サッパリ爽やかに頂いた。お茶などと運ばれた爪楊枝は、こちらではお馴染み日本で唯一の専門店「日本橋 さるや」の物。この日は季節の「桜」柄ピンクの袋だった。

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 小さめなシャリは女性向き(大きさは希望で調節してくれる)。砂糖を使わず塩も控えめで、街場の江戸前店のように強い味わいではなく、タネを引き立てる繊細な味わいだ。年齢層や用途も幅広く、外国人にもお勧めできるだろう。
 そんな上品なシャリに細かな仕事を施した握りを、丁寧なサービス・豊富なアルコールと共に堪能できた満足のランチであった。前夜にフレンチを食べる事の多い我が家のランチ鮨には、洗練されたホテルならではの雰囲気も含めて、いつもながら気分にぴったりであった。

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華麗なる「旅するルイ・ヴィトン展」序曲は六本木ヒルズ店から

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 先日ニューヨークのメトロポリタン美術館で、恒例のコスチューム・インスティテュート・ガラ「メット・ガラ(MET GALA)」が行われたわね。アナ・ウィンター(Anna Wintour)先生が主催するファッションの祭典だけあって、ここぞとばかりに気合いの入ったセレブファッションが拝見できて毎年楽しみ。
 今年のテーマは「マヌス×マシーナ:ファッション・イン・アン・エイジ・オブ・テクノロジー(Manus x Machina: Fashion in an Age of Technology)」。つまり手仕事のオートクチュールと機械のファッションを比較する、テクノロジーの時代におけるファッションと言う事なので、近未来的テクノロジー満載のゴージャスな装いが沢山登場♪

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 こうなると言わずもがな、フューチャリスティックの最高峰は我が家お馴染み「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」でしょ!今年の司会でもあるテイラー・スウィフト(Taylor Swift)は、一目見て「ルイ・ヴィトン」とわかるエッジィな女性戦士の姿で登場。ダークな口紅にシルバーに近いプラチナ・ブロンドで、正にサイバーな完璧LVガールに仕上がってたね。
 彼女と言えば昨年度の高収入アーティスト・ランキングで見事1位!アルバム売上・楽曲の印税・ツアー収益など総額7350万ドル(約79億円)と言うからパーフェクト。その他もこのメット・ガラで「ルイ・ヴィトン」を着用していたのは、お馴染みレア・セドゥ(Léa Seydoux)、ミシェル・ウィリアムズ(Michelle Williams)、

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 ジェニファー・コネリー(Jennifer Connelly)、セレーナ・ゴメス(Selena Gomez)、ミランダ・カー(Miranda Kerr)など。ちなみにアーティスティック・ディレクター ニコラ・ジェスキエール(Nicholas Ghesquiere)は今年の名誉会長を務め、アリシア・ヴィキャンデル(Alicia Vikander.)を伴って来場したよ。
 ついでに11日から始まった「第69回カンヌ国際映画祭」オープニングセレモニーでは、カトリーナ・バルフ(Caitriona Balfe)が着用していた。と言う訳で長くなったけど本題にはいりま~す、4月23日から6月19日まで紀尾井町で行わているエキシビション「空へ、海へ、彼方へ── 旅するルイ・ヴィトン(Volez, Voguez, Voyagez - Louis Vuitton)」。

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 昨年末から2月21日までパリのグラン・パレで開催された「1854年から今日までのルイ・ヴィトンの壮大な軌跡を辿る旅」を持ってきた。キュレーターはガリエラ宮モード博物館館長オリヴィエ・サイヤール(Olivier Saillard)で、空間デザインは舞台演出家ロバート・カーセン(Robert Carsen)と言うから必見でしょ!
 場所は麹町、1978年に紀尾井町オープンした日本初店舗に隣接する特設会場「ルイ・ヴィトン美術館」。敷地面積4101m2に高さ11m程の建物をわざわざ建設しているのだから、さすが世界一のラグジュアリーブランド。 それに先駆けて4月21日には、海外ゲストや芸能人なども招待してのプレビューイベントが盛大に行われ、我が家も九州代表?として招待頂いた。

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 そんな大規模イベントに向かう前、宿泊先のアンダーズ東京「アンダーズ スカイ スイート(Andaz Sky Suite)」には何と、わざわざ「ルイ・ヴィトン」からプレゼントが届けられていた。白いボックスに入った美しいシャンパン「ルイナール ブラン・ド・ブラン(Dom Ruinart Blanc de Blancs)」、
 そしてエキシビション「旅するルイ・ヴィトン」展をまとめた分厚い書籍「Volez, Voguez, Voyagez 」、ピンクの「ルイ・ヴィトン シティ・ガイド(東京)」最新版。更に小さな箱にはエキシビション会場限定商品の「ヌメ革のカードケース(Volez, Voguez, Voyagez)」で、大きな箱には非売品の「ヌメ革の書類ケース」。当然嬉しすぎるよね♪

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 さすがのもてなしに機嫌よく、先日「銀座並木通り店」で購入したばかりの、ヒロイックファンタジーな「2016春夏」新作に着替えて用意をする。そこへホテル内線電話で「ルイ・ヴィトンからハイヤーのお迎えが来ております」と連絡が入った。さぁいよいよ「空へ、海へ、彼方へ──旅するルイ・ヴィトン」展特別内覧会に向かうよ!
 あ、麹町の特設会場に向かう前に、担当嬢の待つ「六本木ヒルズ店」に寄らなければならない。ここではエキシビションの関連イベントが行われているの。パリでエキシビションがあった際には、「シャンゼリゼ店」で関連イベントが行われたのだが、日本ではこの「六本木ヒルズ店」がその位置付けとなる。

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 雨の中ハイヤーを店前に着けると担当嬢が傘を差して走って出てきてくれる。入り口にそびえるのは「アンティーク・トランク タワー」、予想より大きく高々と積み上げられている。伝統溢れるラグジュアリーなハードトランクはシャンゼリゼ店で披露された貴重なもの。カメラに入りきれないなーと悩みつつ撮る。
 一階レディースエリアには特設「クラフツマンシップコーナー」があり、黙々と職人さん達が作業している。近づいて見てみるとイニシャル・ペインティング!モノグラム生地に手書きのイニシャルを入れている。別のブースはイニシャル・ホットスタンピングをしている。お~こうやってたのか~と感心(笑)

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 何だか仕事を邪魔しちゃ悪い気がして(見せてくれているのだが)、忍び足でメンズフロアに向かう。と、階段を上がったところで今度はフランスのアトリエから来た迫力スキンヘッドの職人さんが現る!ハードケースに小さな釘をコンコンと、等間隔に垂直に打ち込んで行く・・これは難しそうだ・・
 これまた神々しいなぁと慄いていると彼が「あなたも打ってみませんか?」と声を掛けられる?!いやいやそんなおこがましい!と恐縮して辞退、コテコテデコラティブな超ロングネイルな私には到底無理な話であった、残念(泣) そして漸くいつものメンズエリアへ。

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 ソファに座るとサッとシャンパンが運ばれてきた♪(ほっと一息) メンズ新作を色々見渡している所に、担当嬢が見慣れぬハードトランクを持って来た。渋いオールブラックなダミエ・キャンバスに、シルバーの金具がシックに光る。思わずカッコイイ~と手に取るも・・お!小さいけど重い!書類ケースなんだろうけど、女性ならジュエリーケース?
 どちらにしろ超ラグジュアリー、またまた見逃せない素敵な新商品が出てきたね(汗) そして更に登場したのは綺麗なお花??ダミエと赤の裏地が華やかなキューブケースに入ったフラワーアレンジメントよ。これはフラワートランク「マル・フルール」の進化系。内側はちゃんと撥水性が高い素材が使われていて、なんと水も入れられるの。

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 実は元々「マル・フルール」は1910年に、特別顧客に花を贈るために作られたのが最初なんだって!なんて素晴らしいホスピタリティ、今も受け継がれるこのもてなしの精神こそが、「ルイ・ヴィトン」が世界一のラグジュアリーブランドと言われる所以なんだね。なるほど、インテリアとしてのハードケースって確かにいいわ。
 そうだ今このイベントに合わせて、ソフィア・コッポラ(Sofia Coppola)がデザインした限定アイテム発売中なんだよ。日本限定色SCバッグ、特別仕様のノエやシャンティーもあった。やっぱり惹かれるのはメイド・トゥ・オーダー(MTO)の「SC ライティングケース」だね。

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 そうこうしていると時間が押していた。外にハイヤーも待たせたままだし、急いで担当嬢と紀尾井町に向かう。到着すると「銀座並木通り店」のイケメン店長が、傘を差して出迎えてくれる。ちょうどこの時間はモエヘネシー・ルイヴィトン・グループ(LVMH)ベルナール・アルノー(Bernard Arnault)総括会長や前述のソフィア・コッポラ、
 カリーナ・ラウ(Carina Lau)やキアラ・フェラーニ(Chiara Ferragni)、カイ&スホ(EXO)など、世界から幅広くセレブなゲストが内覧中。私達が到着した時は多くのマスコミと、フランスのメディアに取材されていたルイ・ヴィトンCEOマイケル・バーク(Michael Burke)社長などと重なった。

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 そうそう何よりびっくりしたのは、ケイト・ブランシェット(Cate Blanchett)が目前に立っていた事、そして記者会見の為に戻って来ていたメンズ・アーティスティック・ディレクターのキム・ジョーンズ(Kim Jones)が、イケメンスーパーモデルと目の前に立っていた事(見とれた)♪
 雨の中ではあったが、庭に張られたテントはバーコーナーもあり、「ルイナール ブラン・ド・ブラン」が整然と並べられている。クリアなボトルにキラキラとゴールド♪ 海外からのゲストと私達含む30組程の僅かな顧客がシャンパン片手にマイペースに見て回れると言う幸せな時間。

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 旅をテーマとし創業者一族のアーカイブから今日の「ルイ・ヴィトン」を築いてきた人々に関する展示。オープニングは創業者ルイ・ヴィトンの肖像画、そして1906年製のモノグラム・キャンバスのトランク「マル」。私達は担当嬢の解説で回ったが、オーディオガイドや携帯アプリでも聞く事ができるわ。中に進んで行くと、トランクの部品が目に入ってくる・・
 ルイ・ヴィトンの原点は木製トランク、それを作るための木工用具が並んでいる。覆われた木壁には創業時の工房の写真、ショーケースには手書きの紋章など。創業者ルイ・ヴィトンは荷造り用木箱製造兼荷造り職人だったのね。更に進んだ部屋には、帽子用・書類用・化粧箱など様々な専用トランクが並んでいる。

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 一個一個全てデザインや大きさが違う・・手作りパーソナルオーダーの素晴らしさが見えてくるわ。一番惹かれたのは、1898年製ダミエ・キャンバスのシャツ用のトランク。一枚一枚引き出しに収納して持ち運ぶんだからこだわってる、素敵。1872年製の縞模様レイエ・キャンバスのトランクもあった。
 気がつけばもう次は第4章、まずは一気に広がる視界。青い空と海、そう海上のヨットにいるかの様な開放的な部屋に入っていた。ルイ・ヴィトンお得意のクルーズ「豪華客船の旅」!真ん中には白い帆がそびえて美しい。船のデッキに展示されるは船に持ち込んだと思われる旅行バック、そうだ「スティーマー・バッグ」ね。

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 所謂ソフトラゲージの先駆け、1901年に作られたそれは、着用済み衣服を入れるものだったんだよ。このトリコロールカラーのVロゴを、キムくんが「2014春夏メンズ」でレザーブルゾンに使ったよね。改めて歴史の上に作り上げて行くトレンドの素晴らしさを感じる。アンティーク・サマードレスも並んでいて当時の優雅な船旅を想像させる、海に出たくなるわ。
 反対側は広がる白い砂漠。アフリカ大陸探索プロジェクトに使われた品々が並ぶよ。1903年製の銅製トランクや、1892年製のベッドトランク(ブラザトランク)もあった♪ 混じってマーク・ジェイコブスによる2008年製の「モノグラム・ミノワール」もあり、シルバーに光ってマッチしていた。

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 今回のエキシビションは、日本に特化した1章も入って全10章の構成。次から次に貴重なオブジェやドキュメントなどが見えてくる。ガリエラ宮モード博物館や個人コレクターから借りた特別な作品も多く含まれていて、とても興味深い展覧会になっているわ(しかも無料!)。
 と言う訳でまだまだ続く、見所満載の豪華エキシビション「空へ、海へ、彼方へ── 旅するルイ・ヴィトン(Volez, Voguez, Voyagez - Louis Vuitton)」のお話。次回は4章の自動車・飛行機・列車の旅から~と言う事で。続く・・

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秘密はなし娘の「ポメス プロースト」でワンダフルフル。

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 今年流行りのフレアスリーブのブラウスを見にまとい、ヨシカワユイちゃんに似過ぎた事を詫びなら、いやいや、ユイちゃんが可愛いのか、アタシが可愛くてユイちゃんに似たのかはともかく、やっと「スコーピオン」のシーズン1のDVDが発売されるという現実に、おいお嬢さんよ、アタシはシーズン2を待ちわびてるんだけど、どうなってるの?
 え?ドーナッツないの?って?いくら空耳アワーが好きだからって、それはあんまりじゃないか?と、知り合いにも満たない人にお嬢さん呼ばわりされ、良い大人が学生にでも間違われたような対応される驚きを隠せないかえってきたチェスミン・ブロッサムですコンコンチキワー

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 (こんにちはチェリ~さん、ウンザリするくらい長い前置きお疲れ様です;) 3ヶ月前に注文したサンダルやブラウスなどが次々に届き始め、当初の欲求よりだいぶテンションが落ちてからのゲットに未だ慣れないチェスミン、いえ、あのお方はそんな月日さえも上腕二頭筋や前鋸筋などを見事に作り上げてこられたのだなーのシミジミ(あの、シミジミするのは構いませんが本題に;)
 そうです、結局あの人気ミステリードラマ「キャッスル ~ミステリー作家は事件がお好き」の主役の1人、ベケット役のスタナは降板するのにキャッスル役のネイサン・フィリオンだけがシーズン9の契約を結んだの? それだけでなくケヴィン・ライアン刑事役のシーマス・デヴァーも?エスポジート役のジョン・ウエルタスまでもが更新?

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 とシーズン9への更新がまもなく正式に決定すると見られていたが、結局、ABCは番組終了の決断を下すに至った?ウケるんですけどねー、ひとまずアタシの出番は無くなったという事ね?(それは初めからない;) そうです、以前も少しだけお伝えしました「キッテ博多(KITTE HAKATA)」内に出来た「博多マルイ」ですが、
 やはりお米の国に人だもの、だけど芋との遭遇、芋とアタシとスイーツ、芋よ芋よ芋よ、な関係性に目をつぶるなんて神が許してもアタシが許さない、ジャガに代わってペンペンよ!(多岐にわたりイラつきますが、あえてスルー;) パリにいた頃はまだ子供で、いわば成長期なチェスミン。

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 疲れて帰って来たアタシのリクエストに母上は、ジャガイモをスライスしたりゴロゴロに切ったりし、それを沢山のエシレバターでただ焼いただけの、めちゃめちゃ大好きで癒しなるオヤツを作ってくれていた。今でもそれは変わらず、ジャガイモは野菜の中でも抜きん出て大好き(確かに毎日のように食べてましたね)
 そんなジャガイモをメインにしたお店ならアタシが無視できるわけもなく、行列が消えるのを待とうと思ったが即行動に。でも相変わらず福岡のノボセモンは期待通り、オープンして20日も経ってないが既に平日は閑散とし、並ばずに買えたから良かったのか内心不安でもある。

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 なかなかリピート性にかける博多県民でも盛り返しと思い出しは存在するので、まだ未知だな(ですね;) そんな未知な「博多マルイ」の1階に出来た、ソースの種類が豊富なフライドポテト専門店「ポメス プロースト(POMMES PROST)」。
 2013年8月代官山に「ポメス プロースト」が出来た当初はどうやってテリトリー外の代官山に出向するか悩んだものだよ(試行錯誤してましたね) そんな事をしてたら2016年2月26日に新宿に移転オープンしたじゃないですか? 場所はJR新宿駅直結のルミネエスト新宿1階。

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 いや、もうテリトリー外なんてもんじゃないから悲しいからサヨウナラは言わないでーの世界です(えっとー、代官山オープンから凄い時間が経ってますが?) 数年てあっという間ね(はー;) ついこの間、パイセンがクルクルしてたと思ったら、最近のアタシは腹筋、胸筋、ニヒルスマイルにノックアウトよ(関係ありますか?;) ないです。
 だって「ポメス プロースト」はドイツ語でポテトと乾杯という意味だから、あえて言うならカールかな(な、懐かしい、つうか良く言えましたね;) その名の通り乾杯しながら片手にFrites(フライドポテト)を楽しんでもらうのがコンセプトのフライドポテト専門店。

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 そう、その名の通りかぶりつきで視線もらうのは主義じゃない、いくらでもいる雑魚とは一線を画し、ピカソよりーフツーにー♪ラッセンがー好きー♪はーい!(すでに消えそうな永野じゃないですか;) メニュー「ストレートカット 北海道産」500円、「4分の1カット マチルダ産」600円、「スモールポテト アンデス産」800円。
 これにベジタブルチーズ、タルタルトマト、アボカドメキシカン、アンチョビマヨネーズなど約10種類のオリジナルソースの中から好みのものを選べ、その場で食べる場合はかけてくれるし、テイクアウトならカップに入れてくれるので、付けながら食べる。+150円で追加ソースも注文できるので、いろいろな味を楽しめるね。

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 ちなみにアタシのお気に入りは「スモールポテト アンデス産」800円かな。新じゃがみたいに小ぶりの皮も薄く、そのまま揚げられめちゃめちゃ甘い。芋の本来の甘さがしっかり味わえるし、これにアタシは「柚子胡椒マヨネーズ」にしたが、なんてイモと合うんだろ!これは家でも出来るね(確かに)
 その場で食べる場合のソースにも入ってるかは分からないが、テイクアウトの場合のソースには、刻み玉ねぎが全てにトッピングされていて、これが食感といい味わいにプラス感が出て良かった。それと、付けるのはディップだけでなく塩で頂くパターンもあり、オススメされた「オランダみつばの塩」をかけてもらった。

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 これは別名「セロリソルト」といい、セロリシードの粉末で作られた塩らしい。芋の邪魔せずアクセントになるのが良いね。でも「柚子胡椒マヨネーズ」付けちゃう(もったいない;) こちら、そんなフレンチフライばかりではない。他にもオリジナルのパンに挟んで食べる「ホットドッグ」500円もご用意。
 それにチーズをのせた「チーズドッグ」600円まである。それに笑顔は0円(いや、それはマック;) このオリジナルのパンが美味しかったよ、よくホットドッグに使われる柔らかいタイプではなく、しっかりに近いパンで、でもソーセージを挟む事で少しだけ優しくなる感じが良い。

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 それにスマイルは0円(そうでしょうね;) さて「博多マルイ」にはまだまだ使えるお店は沢山あります、博多駅には「博多阪急」「博多アミュ」「キッテ博多」この前できた「JRJP」など、沢山のお客様が右往左往できる場所が増えておりますので、何かのついででも、ついでがなくても、是非この夏は博多にレッツエンジョイ!(だ、誰の差し金;)

「旅するルイ・ヴィトン展」目眩くラグジュアリーなブランドヒストリー

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 前回に続き、世界一のラグジュアリーブランド「ルイ・ヴィトン」による巨大展覧会「空へ、海へ、彼方へ ─ 旅するルイ・ヴィトン展(Volez, Voguez, Voyagez – Louis Vuitton)」プレヴューイベントの話。160年以上に渡るメゾンの歴史を凝縮したエキシビションは、キュレーターにガリエラ宮モード博物館館長オリヴィエ・サイヤール(Olivier Saillard)、空間デザインに舞台演出家ロバート・カーセン(Robert Carsen)を起用。
 パリのグラン・パレで盛況だったそれが、6月19日まで東京・紀尾井町の特設会場で開催されているのだから見逃せない(何と無料!)。日本に特化した1章も入って、「旅」をテーマにした全10章で構成。とても豪華な展覧会になっているよ。

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 と言う訳で1章「1906年製トランク」・2章「ルイ・ヴィトンの原点(木材)」・3章「クラシックなトランクたち」・4章の1「ヨット」まで来たので、4章の2「自動車」から見て行こう。部屋に入ると、森の中にスーッと遠くまで延びる道路。さすがの演出に思わず道路真ん中に仁王立ち。素敵な眺めは、まるでタイムスリップしたかのよう。
 壁には「LA MALLE AUTO」の文字、手前直ぐには1910年製の丸い大きな「ドライバーズバッグ」が展示してある。これってビックリ、替えのタイヤ専用ケースなんだよ!真ん中には小物も収納できる。そして見上げて気付いた、もしかしてジャック=アンリ・ラルティーグ(Jacques-Henri Lartigue)じゃない?!

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 ニューヨークから有名になったフランスの天才写真家(父はフランス長者番付8番目)。道路を挟む両サイドのショーウィンドウには、ラルティーグのエレガントな車を中心とした写真の数々。それと共に旅行鞄のほか、コート・ドライビングキャップ・ゴーグル・カーキット・食器類・香水ボトルなどがズラッと並んでいる。
 1900年代前半の古き良き時代といった風情で、とってもモードな空間に仕上がっていた。進んで次の部屋は「航空機」、まずはブースのセットに驚く。そこに到着した人は皆一様に声をあげカメラを上へ向けるわ。青い空に浮かぶ大きな航空機モニュメント♪これは良く出来たディスプレイね。

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 翼には様々な「マル・アエロ」が乗っている。見渡せばコットンキャンバスやモノグラム・キャンバスのスポーツバッグなど、軽量化を図ったソフトラゲージになっているわ。空色の壁には、飛行機の窓の様に連なったボリス・リプニツキー(Boris Lipnitzki)の写真。そうだルイ・ヴィトンの双子の孫はJ.P.V.自動車発明後、ヘリコプターと飛行機の発明をするんだよね。
 壁に埋めこまれたショーケースには、ルイ・ヴィトンによる単葉機模型を中心に、1910年代の熱気球やパイロットのスケッチ。そして浮かんでいるのは、現アーティスティック・ディレクター ニコラ・ジェスキエール(Nicholas Ghesquiere)による2015年製のバッグだったりする。

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 フロアのカプセル風ショーウィンドウには前アーティスティック・ディレクター マーク・ジェイコブス(Marc Jacobs)による「2013春夏」のチェック模様のドレス、これもぴったりだった。技術の進化により移動手段が馬車からヨット・車・飛行機・機関車と変化していく・・その時代の流れと共に「ルイ・ヴィトンの旅行鞄」も進化を遂げていく様は見事。
 そして繋がる隣の部屋、覗き込むとスクリーンに田園風景が流れている?!車窓だと直ぐに分かる。次は「豪華列車の中」、その車窓にはすれ違う列車も見えるよ♪ 何よりこの素敵な空間はLVガールなら一瞬で解るよね、マークによる「2012-13秋冬」ショーの19世紀の駅舎とリアル蒸気機関車!

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 あれを彷彿とさせるエレガントな車内、ビンテージのドレスや旅行鞄に混じってコレクションに登場したAラインのロングコートなども飾ってある。そして旅行鞄はハードトランクと共に並ぶ「ネヴァーフル」!所謂現代の定番「キーボル」の元になった形だよね。ここにあったのは1890年代に作られたレザー物。当時は狩猟用としても使われてたんだって。
 レトロ風ソファに座って見渡すと、ショーケース反対側の壁面にはガストン−ルイのコレクションであるステッカーが100種類以上、広告なども沢山並べてある。何ともクラシカルで優雅なムード・・・しばしそこに座って眺めていた。さていよいよ次は第5章「ルイ・ヴィトンの書の美学」。

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 「余暇の時間(ウール・ダプサンス)」と題された重厚感ある書斎・・まず一目ぼれしたのは壁!ワインカラーのふわふわな張地はモノグラム柄♪全面を優雅に覆ってとても素敵。そこに浮かぶ白い木枠のディスプレイには書類ケース類が展示。2000年スティーブン・スプラウス(Stephen Sprouse)とのコラボの「モノグラム・グラフィティ」もあったね。
 ショーケースには3代目ガストン-ルイ・ヴィトンの、本棚の様な書籍用トランクやタイプライター専用トランク、そしてライティングセットなど。彼は執筆や読書をこよなく愛した。そして部屋の真ん中には何と、音の魔術師と言われた名指揮者レオボルト・ストコフスキー(Leopold Stokowski)がオーダーした「デスク・トランク」が!

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 サイドのショーケースには彼の手書きの仕様書も。オーダーする方も作る方も世界一、う~んさすが~と言ったレベル(笑) 我が家的にも必須アイテムの本と文具、確かに仕事にも旅にも欠かせない。いつかは自分好きなようにMTOしたいものね。続いて第6章「絵画用トランク」、その部屋は華やかなアートな世界が広がっていた。
 なるほどここでは、数々のアーティストたちとのコラボを特集しているのね。まず目に飛び込んでくるのは村上隆のパネル「モノグラム・マルチカラー」。そしてリチャード・プリンス(Richard Prince)による「グラフィックペイント」ね。どれも懐かし~♪

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 アート・ディーラーのルネ・ジャンペル(René Gimpel)の、1927年製絵画用トランクもあった。さすがに高価な絵画を保護する物だから、かなりの大物。そして私が釘付けになったのは、ブラックのノマドレザーに鮮やかな蝶(シルクスクリーン)が舞っている大きなトランク。これって2009年のアトリエ誕生150周年コラボ「サヴォアフェール展」に出された、
 ダミアン・ハースト(Damien Hirst)の「手術道具ケース」だよね?!実物は初めて見た♪ そしてそこに第7章、見上げれば細工が美しいトランクが棚高々にズラズラッと並べられてこれまた壮観。ガストン-ルイのアンティークコレクションなのだそう。スタッズや刺繍や毛皮装飾も珍しい・・

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 高位置で視線もなかなか届かないが、真ん中にある頑丈な黒トランクは17世紀の「ニュルンベルク」。金属細工や素材が独特なので、どれだけ高価な物だろう? そんなそびえるコレクションの壁を越えたら第8章「ファッションとビューティー」、4つに分かれている。まずはアイボリーの壁に覆われた、シャンデリアが輝く女性らしいエレガントな部屋。
 壁がトランクの内側「マルタージュ」になってる・・素晴らしい♪ ショーウィンドウにはシルクサテンの美しいドレス・・思わず吸い込まれる様に近づくわ。見れば1950年ミロ・アンダーソン(Milo Anderson)が担当した映画「情熱の狂想曲」の衣装で、ローレン・バコール(Lauren Bacall)が着用した物だった。

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 横には彼女の所有したモノグラム・キャンバスの帽子、靴用トランク「ブレット」、バニティケース、スーツケース「アルゼール」「ストラトス」。更に進むと、グレタ・ガルボ(Greta Garbo)所有のモノグラムの靴用トランクがあって、その中には彼女のシューズ・コレクションが並んでいる。
 更にはキャサリーン・ヘップバーン(Katharine Hepburn)が映画「アダム氏とマダム」で着用したワンピースと、それを収めたトランクなど。これらは親世代がかなり喜びそうね。そうそう部屋の一番奥にあった、豪華なジュエリーケースや香水瓶ケースも見ごたえあった。

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 と言う事でその部屋に続く廊下部分が「フレグランスの誕生」。1927年にルイ・ヴィトン初のフレグランス「ウール・ダプサンス」が誕生する。別荘にちなんだ、前述5章の部屋の名前でもあるわね。ライトアップされたロマンティックな棚には香水瓶と、
 鳥・ピエロ・バレリーナなどのイメージ画、アンテークの瓶などが並べられている。目を奪ったのは緑色が美しいボトル「樹液を出す木」、そのスケッチも横に展示してある。これは1920年のカミーユ・クレス-ブロシエ(Camille Cless-Brochier)によるデッサンだそう。

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 そして次の部屋は「メンズ・ラゲージ」。そこには男のこだわりを感じる、何ともオシャレな世界が広がっていた。クリスチャン・ディオール(Christian Dior)が所有した1952年のモノグラム・トランク「アジャクシオ」、更に豪華な装飾のステッキ、星形の時計のトラベルアラームなど小物類も素敵。そうだ、アザラシの皮で出来た化粧道具用トランクもあったわ。
 更にサッシャ・ギトリ(Sacha Guitry)監督の、スーツも掛けられる1913年の衣装ケース「マル・アルモワール」や、重厚な靴用トランクやシューケア用トランクなどなど盛り沢山。そこに混じって現メンズ・ディレクター キム・ジョーンズ(Kim Jones)の前回も触れた「2014春夏メンズ」レザーブルゾンがあったりする♪

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 さて8章4つめは「現代のクリエーション」。いきなり見慣れた景色が見えて来た・・ここはニコラ・ジェスキエールによるコレクション部屋だね!スクリーンに流れるランウェイショーとモダンな白いクローゼット型トランクには「2015年春夏」を、ショーウィンドウには「2016年クルーズ」「2015年春夏」「2014-15秋冬」を展示。真ん中のクローゼットは回転しているのよ。
 この服持ってるわ~♪とニコラフリークの私にはどの服も説明できる!といったどや顔に(笑) まさにタイムスリップから今に戻って来たと実感する部屋だね。壁にはズラッとクライアント・ファイルが並べてあって、これもまた貴重な資料であるのは言うまでもないわ。

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 そしてギターや楽譜、レコードなどが浮かぶディスプレイの楽しい部屋へ・・そこは9章「ミュージックルーム」。楽器のスペシャルオーダーと言う事で、バイオリンや指揮棒そのままの形にデザインされているのはスゴイ。どれも注文した人のこだわりを感じる造りよ。
 1996年のヘルムート・ラング(Hemut Lang)のモノグラム・DJトランクや、1895年のピエール・セシアリ(Pierre Secchiari)のバイオリンケースがあった。さぁいよいよ最後は、パリのグラン・パレで開催された展覧会ではなかった、東京展だけの特別な10章目「インスピレーションの国、日本」に入るよ。

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 入口が見えただけでびっくり、障子や畳・玉砂利なども敷いてある?!日本の文化を満載のスペシャルな空間になっているわ。ふと気が付けば周りにはカメラマンやスタッフなど・・見ればすぐ前にはルイ・ヴィトンのマイケル・バーク(Michael Burke)CEOと、女優の木村佳乃が展示を見ながらの撮影中だった。
 中央の不思議なディスプレイには、川久保玲・村上隆・草間彌生による懐かしいコラボバッグを展示。ショーケースには12代目市川團十郎オーダーの「鏡台トランク」、奥には板垣退助が渡欧した際に購入したと言う「スティーマ・トランク」。白洲次郎が所有した1967年のモノグラム・トランク「ビステン」と「スティーマー」もあったわ。

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 「モノグラム」が日本の「紋」から発想を得ていると言うのは既に周知の事だが、この部屋の展示を見るとそれを実感してくる。中でも一番気になったのは、畳の縁がモノグラム柄であった事だよね?!(笑) そんな日本だけの特別展示を抜けたら、最後の「クラフトマンシップ」ゾーンとなる。フランスからアトリエ職人が来日してデモンストレーションを行っていた。
 3つのブースがあって、職人の手元を背後の大スクリーンに映し出すと言う演出も良い。脇にあるいくつかのテーブルもスクリーン仕様になってて作業が見えるよ?!美しく流れるような世界最高峰の職人技を間近に見れるのは素晴らしい。

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 この日はプレヴューイベントと言う事で「クラフトマンシップ」コーナーを出た所が記者会見場になっていた。よってこのエリアもマスコミと芸能人・スタッフで賑わっている。ついでなので、私達も横からセレブ達の会見を拝見していた(笑) そんな華やかなエキシビション内覧会の後は、またルイ・ヴィトン側が用意してくれたハイヤーで担当嬢と移動。
 「アンダーズ東京」52階ルーフトップ全てを貸し切ってのアフターパーティーに参加するよ。これはマイケル・バークCEO主宰で、ルイ・ヴィトン・ジャパンCEOデヴィッド・ポンゾ(David Ponzo)氏の就任披露パーティーとしての厳かな会でもあった。

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 ちなみに下51階ではマスコミ・芸能関係者向けのプレスディナーも行われていた。LVMHのトップ達と企業系招待客、そして私達の様な全国から選ばれた極僅かな顧客が並ぶ中、マイケル・バークCEOがマイクを持って乾杯の挨拶をする。九州代表?の私達夫婦をわざわざ見て、「熊本地震の被災者へ」の哀悼の言葉も述べられた。
 シャンパンはやはりLVMH所有の「ドン・ペリニヨン(Dom Pérignon) 2006年」♪ 食事中ずっとそれはグラスに注がれた。オープンキッチンから運ばれる料理は、青山「ナリサワ(NARISAWA)」の特別メニュー。大人数のパーティーなのでカジュアルな内容となっているわ。

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 まずは前菜、グラスにガラス仕切りを乗せて上と下に分かれた「京都産家鴨肉、ストロベリー、ビーツ、ホワイトアスパラガス、生ハム、春トリュフ」、横には「キャビア、ホタテ、チーズ」と言った感じ。2品目はテーブルでたっぷり熱々スープが注がれる色鮮やかなプレート。「グリーンアスパラガス、グリンピース、ラングスティーニ、トマト」と野菜沢山でさっぱりヘルシー。
 そう言えばここで中田英寿プロデュースの日本酒も出て来たな。メインは「黒毛和牛テンダーロイン」で、デザートは「レモンケーキ」と続く。スタートがかなり遅れた事もあり、さすがに長丁場で疲れたわ~と言う事で、その後は宿泊する同ホテルの「アンダーズ スカイ スイート」に2人いそいそと帰る(笑) 部屋ではまったりワインやカクテルを楽しみ、長く慌ただしい一日を振り返りつつ夜が更けていくのであった。

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博多「すし割烹 やま中 本店」で初夏を味わう楽夜

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 どんたく港まつりで賑やかだった博多、やっと静かになったと思った休日。繁華街から少し離れた薬院にある、我が家お馴染みの博多寿司「すし割烹 やま中 本店」に向かう。建築家・磯崎新氏の設計による、打ちっぱなしのコンクリートにガラス張りの建物。天井が高いためかなり広いレストラン並みの空間で寿司をつまみと共に楽しめる。
 広いエントランスを抜け明るいダイニングに入る。艶やかな朱塗りの壁に浮かぶ「雲型の和照明」のコントラストがいつもながら美しい。見渡せば予想に反して満席?!一時期は熊本地震の影響でキャンセルも出たようだが、この日は地元客でいっぱいだった。

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 いつもの様に「樹齢800年の木曽檜一枚板(20人掛け)」のカウンターに案内される。今宵は端の静かな席にて頂こう、担当職人はお馴染み副島氏だ。まずはシャンパンから楽しむ。今宵は「ブルーノ・パイヤール N.P.U(Bruno Paillard Nec-Plus-Ultra) 1999年」。
 「N.P.U(ネック・プリュ・ウルトラ)」は極上という意味のブルーノ・パイヤールのプレステージ・シャンパンだ。グラン・クリュの葡萄のみ使用し瓶熟成は10年以上かける。ドサージュは1Lあたり4g。グラスに注ぐと泡はすっかり溶け込んでいる。

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 ふんわりミツとシェリーの調和した上品な熟成香。デゴルジュマン2012年1月なので、かなり落ち着きを見せた丸い味わい。「今までのN.P.Uのイメージよりかなり薄くない??」と妻。余韻は長いが構造はやや緩い。昨夜「アンリ・ジロー フュ・ド・シェーヌ」を飲んでいたからか、より繊細なタッチが際立つ。シャルドネ50%、ピノ・ノワール50%だが、この1本はシャルドネの印象が勝った。
 さて、いつものように「お任せ」でツマミから楽しんで行こう。スタートは「鯛の焼締」、強火の炭火で火を入れて綺麗な皮目、これには柚子を絞って。次は早々に妻お気に入りの「アラの湯引き」が出され「うれし~、シャンパンに合う♪」と機嫌も良く幸先良い(笑)

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 炭でサッと皮を炙ってから湯引きしたものに、だいだい(紅葉おろし)と葱を乗せている。仄かに暖かい身からは、アラの脂と旨味がほんのりと広がる。続く大分・豊後の「大トロ」は炭火の火を一瞬入れたもの。こちらは柚子ごしょうと醤油を合わせて頂く。更に「玄海産オコゼの刺身」は今朝さばいたものだ。
 福岡・八女の渓流・矢部川で取れた「稚鮎」は、カプリと頭からかぶりつく。「今年初の稚鮎ね~♪ そうだ、京都行こう」と妻(行こうか 笑) そこへいつも担当してくれる市山氏が、恒例のスマホ写真を見せに来てくれた。熊本地震の影響で一時休業していた、九州豪華列車「ななつ星in九州」のものだ。

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 「ななつ星」最初の食として出されるのが、ここ「やま中」の博多寿司。市山氏は御主人・山中啄生氏と共に乗り込んで車内で握っている。その客車と機関車の連結時の貴重な写真で、妻は嬉しそうに見せてもらっている。現在「ななつ星」は地震の影響で、通っていた豊肥本線の熊本~大分一部区間が不通、よって6月までは阿蘇を通らない「変更ルート」で運行するとの事だ。
 さぁこのあたりで日本酒もお願いしよう、副島氏が勧めてくれたのは佐賀・富久千代酒造の「裏鍋島」だ。「鍋島 大吟醸」が2011年インターナショナル・ワイン・チャレンジの日本酒部門にて、最優秀賞(チャンピオン・サケ)を受賞して注目を浴びた。

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 この「裏鍋島」は、紫ラベルの文字が反転されている事による通称で、正式名には「鍋島 吟醸造り純米酒 隠し酒」だ。もろみを搾る際に出る「あらばしり」と「せめ」の部分を特別に瓶詰めしている。コクのある米の風味にフルーティーな甘みがキレよく広がる。
 そこへ筑後の「鰻の蒲焼と白焼」。適度な脂の蒲焼と、山椒を振った白焼きのコントラストが実に楽しい。添えられた「肝」も日本酒には嬉しいアテだ。更に山中の御主人がサッと、妻の好物「唐墨と餅」を横から出してくれた。「わ~い♪」と上機嫌の妻、地元ならではの心地よさだ。

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 次は、独特のこぼれゆく食感に続き微かな甘みを感じる「シャコ」、そして備前風の唐津焼き皿で氷と共に乗せられて登場したのは、冷え冷えの「ヤリイカのミミと雲丹」。出汁と合わせてイカソーメンのようにスルスルと頂く趣向だ。ここで追加の日本酒をお願いしよう、福井・黒龍酒造の「黒龍 大吟醸」だ。
 落ち着いたフルーティーな香りから、口にふくむと上品な甘みが広がり、切れのある酸味と旨味と調和した上質な余韻に連なる。つまみを十分に堪能したところで、いよいよ握りを頂こう。今宵の皿は有田焼きの中でも個性的なRIC工房の物。

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 そこへ運ばれて来た鮪のブロック、妻は「スッゴ~イ!」と声を上げて立ち上がり身を乗り出して見ている。目の前で副島氏が丁寧に身を切っていく。そしてそれを直ぐに握りに。まずは「大トロ」、ねっとりとした脂がシャリと混じって妻は「うっま~い♪」と楽しそう。続いて「唐津産雲丹」は、軍艦でなくシャリの上にこんもりと盛ってくれる。この時期の雲丹らしい磯の香りと旨味が口の中に溢れて美味だ。
 そして「アンコウの昆布締め」は美しい・・2日ほど締めたアンコウ上には、白板昆布の中心部分を乗せている。口に含むと軽い昆布の風味に山椒と木の芽の香りがかぶりつつ、シャリと一体となる。副島氏の握りは形にも気を配り美しく握る。

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 更に凝った「地ダコの小豆煮」、大根を潰して出汁と共に煮込んだ蛸と言う。柔らかさとと噛みごたえ、そこに小豆が重なり絶妙に風味豊かな美味しさだ。続く「天草のコハダ」は強目の締め具合、輝いて美しい姿だ。地震から復興中の熊本からも既に魚は入り始めたそう。軽くボイルした「車海老」も天草産。
 カボスを絞って甲殻類の風味を爽やかに頂く。添えられた車海老の頭は、焼いてカリカリと芳ばしく酒のアテにピッタリ。続くイカはいつも様に美しい細工で、ねっとり甘い所に胡麻の風味が上手い。有明の「アナゴ」はふっくらと、江戸前を彷彿とさせるとろける食感で。

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 最後の巻物は、シャキシャキの広島菜とトロを巻いてトロタクのイメージで。そのために敷かれた唐津焼きの皿には大根の絵柄で、大根葉の緑の鮮やかさと巻物がコーディネートされて綺麗だった。
 職人が総出と言う忙しい日に皆色々と気遣いしてくれ、何より副島氏が試行錯誤してくれたであろう品々を沢山出してくた。地元ならではの思いやりを感じる満足度の高い一夜であった。いつ来ても楽しい「やま中 本店」、また静かな平日にでも狙って来よう。

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チェリコの忍びの館?!東京ステーションホテル「アンバサダースイート」

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 天才チームが最新テクノロジーと頭脳を駆使して難事件に挑む、痛快犯罪捜査エンターテイメント「SCORPION/スコーピオン」。ほら、この前フリだけで視聴させようと躍起になってるとこに飛んで火に入るチェリコちゃん。どーも、かの有名な西尾先生もおっしゃってた「ハイアドベンチャーへ出発だ!」はい、お供いたしますしぇんしぇい!
 (こんにちはチェリ~さん、西尾先生て誰ですか?;) そう、その「スコーピオン」最新シーズンが、スーパー!ドラマTVにて7月26日より独占日本初放送されることが決まったの。前回はやっとシーズン1がDVD発売だとお伝えし・・

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 おい待て!アタシはシーズン2を腕を長くして待ってるんだと、いや、腕をまくしあげて待ってるんだと、つまりー(何でも良いです;) 西尾先生は何でも屋だな(多分違う;) IQ197のウォルター、凄腕行動心理学者のトビー、天才数学者のシルヴェスター、メカの達人ハッピー、アメリカ国土安全保障省捜査官のガロ、
 そして天才4人組の渉外係になったシングルマザーのペイジと、彼女の息子天才少年のラルフ。最後にプチパニックは日常茶飯事のチェリコ(なら必要ない;) 彼らは解決不可能と思われる難事件に、最新テクノロジーと頭脳を駆使して挑む天才集団チーム「スコーピオン」だ(勝手にメンバーに入らない;)

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 そんなチェリコの潜伏先の1つに日本があり、首都東京があり、本拠地福岡がある(へー;) やはり身の程を知る我らがボスの命を受けて、東京に潜伏している時の忍ぶ宿泊先はココ「東京ステーションホテル(TOKYO STATION HOTEL)」だ(本当に忍んでます?;) 数年前に全館リニューアルされたのは明らかであろう諸君(え?あ、はー;)
 ほら、国の重要文化財である赤煉瓦の駅舎(辰野金吾設計)はきちんと保たれた上に、最新の設備・機能を兼ね備えたんだぞ? 基礎部分と免震工事に4年かかったらしい、アタシの潜伏の為にそこまでしなくても(チェリ~さんの為ではない;) 東京タワーを横にした長さとほぼ同じ335m(何が?)

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 「東京ステーションホテル」の横の長さ(マニアックな;) 書いてあるんだものー、だから東京タワーに登って愛を語らいたいなら「東京ステーションホテル」を隅から隅まで歩いて(完全に無意味;) さて、忍からにはあまり人が寄り付かない事が最大の条件なのだが、
 このホテルはとにかく人気のようで予約の取れないこと取れないこと、敷居を高くして予約を取らせない魂胆(あの、声に出てますけど;)・・・いや、本当に取りにくい。いつもならお気に入り「パレスサイド プレミアム デラックス(Palace Side Premium Deluxe)」52m2なんだけど、

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 この日は忍びらしく人が余りいないスイートに忍んでみよう!と言う事で今回は「東京ステーションホテル」の中でも上から3番目の部屋「アンバサダースイート(Ambassador Suite)」95m2にチェケチェケラ!(2番目「メゾネットスイート(Maisonette Suite)」120m2には以前パパさん達が泊まりましたね) 
 日本で唯一の全体が重要文化財と言うこのホテルは、ヨーロピアンクラシック満載でありながら、圧倒的な日本も感じれる。だからアタシ好き、最近好きすぎて妄想が止まらない(ん?) その瞳にはコンタクトが入ってますか?乾燥しませんか?乾燥すると筋肉はきしみますか?(いや、それは気持ちが悪いだけです;)

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 さて、最上階に2部屋ある「アンバサダースイート」、いわばこの4階はスイートフロアですが、よーく見ると駅舎中心最上部にあたる朝食専用の「アトリウム」もある。そこは期間限定でスペシャルディナーも頂けるが、ひとまずレストランの話は置いていて。
 アタシが忍んだ「アンバサダースイート」はリビングとベッドルームに分かれており、まじで人ん家、いや、我が家?違う、アタシの部屋。おー、マイルーム!おー、マイルーム?(変なことを聞くな、落ち着け;) いつもながら「東京ステーションホテル」は天井が高いから落ち着く。ゆったりとがぴったりと当てはまる感じ。

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 低層ホテルなのに部屋自体の天井高が3~3.7mあるのは好み1つ。入ってすぐ玄関スペースから向こうに広~いリビング。もう落ち着く為に、ミネラルウォーターも数本並ぶ大理石キャビネットのコーヒーマシン(Nescafe Gold Blend varistor)で遊んでみる「ねーねーナイトー、今日はマント踏まれたらしいじゃない?大丈夫?」(なんのコントだ;)
 いつ使おうかと思う落ち着いた4人掛けダイニングテーブルに、大画面薄型テレビも小さく見える豪華ソファセットで黙々と計画を練る「あそこでビビデバビデブーは必要か?」(何が?;) そこからは見えない白いキングベッドが今回の1番のポイント。ほら、可愛い。誰が呼んだか、誰が呼んだか銭形のおやっさーん(惜しい;)

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 そこにも振り返れば奴がいる(誰が?) テレビが(またありましたか?) こちら側は小さめの薄型テレビ。寝るギリギリまで、起きたてに、日中の一休みにもご利用頂けますテレビ(いつでもウェルカム;) そこからのドレッサーでも全身鏡でひと踊り、か~ら~の~バスアメニティ「ブルガリ(BVLGARI Eau Parfumee Au the Blanc)」が並ぶ大理石バスルームでのひと踊り、
 か~ら~の~1人エアーカラオケ(やめてもらって良いですか;)忍びとは言え睡眠も必要。短い間に取る睡眠に、各方面からの視線カットアウトの為に、リビングルームとベッドルームの扉を閉め鍵をかける。オーマイガ、アタシ、今スイートルームにいる(知ってます;)

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 閉めきると更にマイルーム感が増し、目覚めた時に自分の部屋だと誤解しパニックに陥る、ほら、またプチパニック!(いやいや、プチを付けるな;) 電車や人が多数往来する場所とは思えない静かさなのもお気に入りの1つ。東京駅の駅舎を写真に収めている方々が部屋から見えるのが面白い「えらく堂々とアタシをパパラッチするなー」
 (違う違う、さっき駅舎を写真に収めてると自分で言ってたじゃないですか;) チェリ子丸の内CEOとしては、夕日に照らされる丸の内も、朝日に照らされる丸の内も、東京駅前で長らく工事中のおじ様方に刺す太陽さえも愛しい(暑いぞ;) そうそう、ターンダウンで頂いたのは「とらや」のミニ羊羹。

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 ホテル2階にある東京ステーションホテル店(TORAYA TOKYO)限定のこのミニ羊羹は、パッケージに東京駅舎が描かれていてお土産にも最適。他にそんな「トラヤ トウキョウ」で、季節の和菓子をいくつか自ら手に入れに「ハイアドベンチャー!」(フツーに行けませんか?;)
 「岩根のつつじ」は、岩間に咲く鮮やかなつつじを、緑の生地と紅そぼろで表わしている今回のイチオシくん。お次は「井出の里」。井出の里(京都・綴喜郡井手町)は山吹の名所なので、「井出」が付く名のお菓子には山吹の花の色がよく用いられているらしい。ちなみにアタシは黄色が良く似合います(知らんがな;)

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 3つ目は「宇治の里」。餡を包み、宇治抹茶と徳島産の和三盆糖をまぶしたお菓子。不思議な感じの菓子で、柔らかいのに、しっかりしてる。小さいのに大人びてる、新鮮なのに濃厚、軽いのに重い、キラキラなのね王子(キラキラなのですね?王子?いや、そうじゃなくて;)
 そして焼菓子はトラヤカフェのスペシャリテ「あずきとカカオのフォンダン」、抹茶とホワイトチョコを合わせた「抹茶と白あんのケーキ」、あんとチョコを合わせた「あずきとカカオのガトー」のスモール3種。ならば自ら「ハイアドベンチャー」で手にした品をもう一つ「ピエール・エルメ・パリ(PIERRE HERMÉ PARIS)」から。

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 ホテル隣にあるエルメの大丸東京店と言えばやはり「マカロン」なんでしょうが、これからの時期絶対絶命のチョコレートを今のうちと賞味。やはり濃いし満足するよなーな、ビターチョコでコーティングした「サブレ ショコラ」、「アマンド ショコラ」はミルクとビターチョコの2種類。
 「アンバサダースイート」の紫ピンクな絨毯にエルメのチョコ、片手にスマッシュかスタバ、はたまたスパークリングな水を大量に飲み干した瞬間なんてサイコーだろー?(んー、どうかな;) え?サイコーと思えないの?それは不幸だね、

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 小さな幸せを幸せと感じないなんてちっぽけな奴だよ(いや、小さめの幸せではないですよ;) ほら、西尾先生もおっしゃっていたじゃないさ「俺たちにもプライドってもんがある」ってね(だから誰なんですか?;)

京都「建仁寺 祇園 丸山」 艶やかなる京料理で季節を満喫す

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 季節毎に伺いたい京都。もう次の季節に入ってしまったので取り急ぎ。少し前の事になるけど書いておこう。最初に予約を入れたのは「祇園 丸山」、もう何度か訪れた京懐石の名店の1つであるが、この日はあいにくいっぱいで「建仁寺の方はどうですか?」との事。そうか、共に京都ミシュランの2ツ星だよね。
 そこは御主人・丸山嘉桜氏が1988年「祇園丸山」を開業した10年後、そこから程近い建仁寺南側八坂通りに出した「建仁寺 祇園 丸山」。風情ある通りに数奇屋造りの門、中は打ち水がなされいかにも京都らしい世界・・「祇園丸山」よりは穏やかなイメージかな。

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 1998年に開業したとは思えないかなり年季が入った外観に内装。ここは元々三軒あった町家を4年掛けて一軒に造り上げたのだそう、なるほど。1・2階合わせて6部屋あるんだそう。ちなみに「建仁寺」と言えば俵屋宗達筆の屏風画「風神雷神」、そして栄西が博多「聖福寺」・鎌倉「寿福寺」に次いで建てた禅寺ね。
 建仁寺建立時に博多から来た職人たちが住んだ場所は、今でも建仁寺西側に博多町と言う名で残っているんだよ。さて、案内されたのは本店と似た感じの、お庭が見渡せる椅子とテーブルの広い部屋。季節の設えも軸や花に至るまで本店同様細やか。微かに水音も聞こえて風情あるわ。

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 今年67歳と言う御主人は「菊乃井」「和久傳」料理長を経て現在に至る。御主人曰く「五感(リズム・光・音・香・味)を通じて表現する」世界が「祇園丸山」なのね。と言う訳で昼ではあったが夜同様の「おまかせの季節料理」をお願いする。京都ならではの旬の食材を満喫させて頂くよ♪まず運ばれて来たのは「桜茶」と「祇園 丸山」刺繍入りのおしぼり。
 乾杯は我が家的にはシャンパン!と行きたいところだったが(ワインリストもあるし)、さすがに前夜フレンチレストランでワインを飲み過ぎていたため自制する。そう言えば先日22日ま行われていた「KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭 2016」で写真家アーウィン・オラフ(Erwin Olaf)氏に関連して、

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 期間限定で「ルイナール シャンパーニュ ラウンジ」がオープンしていたの。オランダ出身のオラフが撮影した、世界最古のシャンパーニュ・メゾン「ルイナール」のクレイエルセラー(白亜質の貯蔵庫)を見たかったなぁ。ガリアローマ時代の白亜質の石切り場跡なんだよね。
 おっともとい、と言う訳でここ「祇園丸山」では、日本酒・特別竹酒を頂く事にする。これは「玉乃光 特別純米吟醸」を青竹に入れ、3日程竹の香りをしみこませた爽やかな物。お猪口も青竹なの。そう言えば京都・伏見「玉乃光酒造」って、初めて純米酒を醸した酒蔵なんだよ。

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 まず朱に金の玉串で目出度い盃(食前酒)と一緒に登場したのは、春と言えば~な香り豊かな「筍」。石焼きが運ばれると香りが部屋の中にたちこめるわ。添えられるのはこれまた春満載の白魚やつくし、ホタルイカは弾けてとってもジューシーよ。なるほど、温度と香りで引き込んでくる一品ね。
 続いて笹の葉を金に塗って皿に見立てた「金箔光琳盛り」がやって来た。桜の花も添えられ、これは丸山さんらしい華やかさね。手毬寿司と「花型黄味酢かん」と赤貝が、花かんざし仕立てになっているわ。生桜と桜の器も可愛い、それには針魚細造りに梅肉かん、グリーンアスパラ。

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 小皿には「かくし梅」、鯛の白子のペーストが小梅を覆っているの。六角器にはコノコとユリ根、上には揚げた桜の葉が乗っていた。さぁ続いて椀物、金の鶴が描かれた赤い蓋が目出度い、開けると中は「ぐじ(甘鯛)」。淡くも集中した旨味の出汁で、ぐじやばちこの塩気がバランスを取って美しい味わい。
 次の向付は、白皿に紅白と美しく盛られた「桜鯛と鮪」。ポン酢には香味大根、柔らかな筍も添えてあったわ。いよいよ次の焼き物こそがお目当て♪ 手入れされた庭(縁側)に設けられた台座では、四季を通じて職人さんが一から炭をおこし、旬の食材を目の前で焼くと言うパフォーマンスを拝見できるの。

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 春は筍・子持ち諸子、夏は鱧・鮎、秋は子持ち鮎・松茸、冬は松葉蟹・河豚など。リピーターの希望によっては鮑やお肉を焼く事もあるそうよ。そしてこの日私達は春だけど松葉蟹。思えば年明けから「京都の松葉蟹(祇園 さゝ木)」が続いているね。そうそう、お握りも焼いてくれる♪ 職人・高橋氏に色々お話を聞きながら、わくわく作業を眺める。
 これの楽しみってホクホクの蟹の身ももちろんなんだけど~、実は蟹味噌たっぷりの甲羅に日本酒を注いで焼いてもらって、それをグビグビっと飲む事なんだよね♪「お昼なのでだし汁でもいいですよ」と言う事だったけど、もちろんお酒をなみなみと注いでもらうよ。

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 濃厚な蟹味噌がお酒に溶け出す香り・・これこそ日本文化。更にお猪口に入ったお酒に、焼いた蟹の爪先を入れてくれたりもする。炭火で焼かれた芳ばしい蟹の香りと共に、胃に染み渡る幸せってあるでしょ?(ただの酔っぱらい 笑) 美しい焦げ目の焼きおにぎりも食べちゃったので、ここでもうかなりお腹一杯。
 なんだけど、次に運ばれて来た炊合せは「丸鍋(すっぽん鍋)」だった!あ~コラーゲンにコンドロイチン、ふかひれに次いで美容には外せないわ♪ そうだカルシウムもかなり豊富、リンや鉄分も多い。添えられるはつみれ粟麩・焼き葱・生姜。濃厚でいてすっぽんの滋味深い出汁に身体もポカポカ、代謝も上がるね。

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 とちょうどその時に部屋に来られたのは満面の笑みの女将「すっぽんはお肌にいいですよ~必要ないでしょうけど」。いやいや正に美容だと呟きながら頂いてましたよ。そして女将の手にはペットボトル?!「これプレゼントです~」何と御主人が監修するお茶「祇園心茶」?
 以前はお土産には、これまた御主人が監修する「室戸海洋深層水」を下さっていたのだが、今度はそれを使用した京番茶を作ったのだそう。京都産茶葉と室戸海洋深層水65%使用し、スモーキーで香ばしいながらすっきりと味わいになっている。つまり京都のいり番茶(ほうじ茶)といった感じね。

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 パッケージも京都らしく祇園の石畳を歩く舞妓さん。女将さんの明るくお話上手な様子はさすが、楽しませて頂いた上に癒された♪ そして次のお料理も蟹、今度は「蒸した蟹」が涼し気に盛られた氷に乗って登場した。スダチを絞ってさっぱり頂く。文旦をくりぬいた器には茸類の酢の物。
 当然ながらその後は、土釜御飯・汁物・香物と続いて行くのだけど、なんせ「蟹味噌酒」を頂き過ぎたのか、もう満腹で食事が入る余地はなかった(泣) 残念ながらそれらは辞退させて頂く。締めの水物は桜色の可愛いお皿に、苺・晩白柚・マンゴーにココナッツのシャーベット。

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 「白小豆亀山」には紅白の白玉が入って最後まで目出度い。そこへ御主人が挨拶に来られて色々お話をさせて頂く。伝統の上に進化し続ける独自の京料理の世界を感じる「祇園丸山」、満腹で楽しい時間を終えた。海外からの観光客も当然多いとの事だが、いつ来ても安定した美味しさと、丁寧な接客でブレない所も良い。
 ご機嫌にふらふらと車に乗り込みながら、正しい日本文化を世界に発信できる貴重なお店ね~と改めて数寄屋造りを眺め、皆さんに手を振り店を後にした。京都は奥深く魅力は尽きない・・そうだ京都いこう!すぐに行こうよ♪(おねだり 笑)

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日航福岡「レ・セレブリテ」で爽やかに博多の初夏を楽しむ

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 爽やかな天候のこの日、テラスで午後のお茶をしていたら、妻がいきなり「美味しいフレンチが食べたいな~」と言い出す。いつもの事であるがこれは困ったなと、きゅうきょ「ホテル日航福岡」のフレンチレストラン「レ・セレブリテ(Les Celebrites)」に電話を入れる。
 そこは、JR博多シティのすぐ近くにあるスモールラグジュアリーな地元密着型ホテル。2階のメインダイング「レ・セレブリテ」は我が家定番レストランのひとつだ。ベージュ色の大理石が美しいロビー中央階段を上って行くと、森田安彦料理長と以前こちらの支配人だった原部暢俊氏が出迎えてくれる。

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 現在原部氏は同フロアの「鉄板焼 銀杏」の支配人をしているが、わざわざ挨拶に駆けつけてくれたのだった。彼の優しく上品な接客がお気に入りの妻は大喜び「思いがけず逢えて嬉しいわ♪」と一緒に店内に入った。豪華リゾート風でありながら、ベージュ色の上品で落ち着いた大人の空間が広がる。
 いつものテーブルに案内してもらおう。そこに挨拶に来られたのは現支配人の持光誠一郎氏。国内のホテルを歴任しドイツ・ベルリンの鉄板焼き店に6年勤めた後、ここ「ホテル日航福岡」に再入社したと言う。ドイツの食事情なども聞きながらワインリストに目を通して行く。

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 そう言えば先日の「熊本地震」によって、やはりこちらのホテルもアジアからキャンセルが相次いだと言う事で色々大変そうだ。まずは乾杯、開けたシャンパーニュは「テタンジェ コント・ドゥ・シャンパーニュ(Taittinger Comte de Champagne Blanc de Blancs) 2005年」。1734年創業「テタンジェ」の、エレガンス際立つプレステージ・シャンパーニュ。
 コート・デ・ブラン地区グラン・クリュ畑(アヴィーズ、シュイィ、クラマン、メニル・シュール・オジェなど)のシャルドネのみを使用し、「1952年」から良年のみ生産されているブラン・ド・ブランだ。最低でも8年間瓶熟成させる。5%は新樽で4ヶ月熟成させるが、樽の要素はほとんど感じない。

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 我が家がブラン・ド・ブランを飲みたい時には候補に上がる一本(むしろ最近ではチョイスの保険的な位置付けだが)。思えば先日銀座「エスキス」に伺った際、コース付属のグラス・シャンパンが「テタンジェ ブリュット・レゼルヴ」だった。エレガントで上質な料理のレストランには「テタンジェ」は合うだろう。
 グラスに注がれた「コント・ドゥ・シャンパーニュ」は、薄く透明感のあるイエロー。レモンの皮の爽やかな香りに微かな蜜を持った白い花、ブリオッシュ・・アタックには白桃の厚みある甘さ。折り目正しいミネラルが心地よい印象を形作る。徐々に温度を上げつつ、グラスを変えながら楽しむ。

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 昨年1月に同「2005年」を飲んだ時はかなりミネラルが硬かったが少しほどけつつある。それでもまだまだフレッシュ。これから長い時間をかけて飲み頃に向かっていくだろう。と言う訳で今宵のデイナーは、シャンパーニュ地方での修行歴があり、「ボキューズ・ドール2015」日本第3位の森田シェフが作るモダンフレンチ。もちろん「お任せメニュー」だ。
 さぁアミューズは「糸島うさぎ農園 新玉葱のブルーテ シェリー酒が香るグラスを添えて」。無農薬で育てた新玉ねぎにシェリーを漂わせたアイスクリーム、目の前でそれにふくよかな甘さの新玉葱のブルーテが注がれる。プレートの端には「オシェトラキャビアとクルトン」も乗せられ、キャビアの塩気が上手いアクセント。

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 クルトンのイースト香も「コント・ド・シャンパーニュ」に合ってアミューズから満足気分。続いて運ばれたのは「活オマール海老と糸島野菜の菜園仕立て ルバーブのコンフィチュールとノワゼットの香り」。泡が浮かぶクリアな平皿は「スガハラ(Sghr)」の「ドロップレット」。カナダ産オマール海老の冷製に、紅芯大根・フルーツトマト・ビーツなど赤を印象的に美しくあしらえた。
 ルバーブのコンフィも微かなアクセント。野菜のピュアな甘さに加え、振られたヘーゼルナッツがシャンパンとも繋いでくれる。ここで赤ワインもボトルでお願いしよう、ワインリストから選んだのはメドック格付け1級「シャトー・オー・ブリオン(Chateau Haut-Brion) 1988年」だ。

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 500年以上の歴史を有するグラーブ地区の名門シャトー。土っぽさやスパイシーさがあるため料理との接点もあり、レストランでチョイスすることも多い。思い出すところでは、恵比寿「ジョエル・ロブション」で飲んだ「1982年」2本()が素晴らしかった。
 この「1988年」も「1982年」ほどではないにしろ、1988年・1989年・1990年と続いたビックビンテージの1つ。どのような表情を見せてくれるか楽しみだ。「レ・セレブリテ」のセラー庫で2~3年出番を待っていたと言う1本。「特別のワイン保存施設はありません」との事だが、いつもこちらのワインは保存状態が素晴らしく、我が家のトリビアの一つになっている(笑)

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 グラスに注がれると美しく揺れる澄んだ茶色がかった濃い赤。良い意味の乾燥ピーマンと腐葉土の噛み合った土っぽい香り。燻製した赤身肉や湿っ気たキノコ。そして後半には「オー・ブリオン」らしい細かく黒胡椒を磨り潰したようなスパイシーな香りも立ち上る。ボルドーの中でもポイヤックやサンジュリアン好きで、「オー・ブリオン」には若干距離を置く妻であるが、
 この1本は「香りが綺麗、すごく美味しいね~♪」と満足気にグラスを傾けている。口当たりのアタックは軽いが、溶け込んだ穏やかな果実の甘味と酸味が深みを出す。「1988年」らしい長い時間をかけた美しい熟成感、そして長く美しい余韻がディナーの気分を盛り上げてくれる。

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 次の料理は「ヴァンデ産フォアグラと佐賀産ホワイトアスパラガス 香り高い網笠茸のソースで」、これもテーブルで濃厚なソースが注がれて完成する。フォン・ド・ヴォーをベースに、モリーユを刻んだソースが濃厚でフレンチらしい美味しさ。フォアグラはトロリと脂が蕩け出し粗塩と共に余韻に残る。ホワイトアスパラガスの火入れも絶妙。
 黒オリーブと黒ニンニクを合わせたピューレも擦られ、その香りもほんのりと立ち上る。前菜2品がやや甘かったところにグッと詰めた味わいになってきた。トーンを変えたコースの流れも明瞭で、食べ手にはある意味アクセントになる。

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 続いて「バジルが香る玄海産アワビのロースト ズッキーニとマスカルポーネのリゾット」が登場する。乗せられた生バジルと磯の香りが初夏らしい爽やかさだ。バジルを絡めてじっくり火を入れた玄界の鮑は、プリンとした柔らかさが何とも言えない絶妙な食感。
 ズッキーニとマスカルポーネのリゾットは、チーズの強さがグッと攻めてくる。サマートリュフも削られている。どちらかというと優しいイメージだった森田シェフの料理だが、その壁を打ち破るように力強く美味で、いつも以上に印象に残る。「お、これ美味しいね~♪」と妻は目を輝かせて楽しそうだ。

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 そして美しい前菜のような魚料理が運ばれてきた。「玄海産イサキのグリエとソースマドラス 能古甘夏とウイキョウの爽やかなサラダをアクセントに」だ。テーブルに置かれるや、更にグリーンカレーの様なエスニックで心地よい香りが立ち上る。生姜とケッパーが振られた旬のイサキのふくよかな身質を、フレッシュの甘夏とそのピューレが引き立てる。
 そんな南国らしい豊かな香りのプレートには、白ワイングラスで「コント・ド・シャンパーニュ」を頂く事にした。より開いてきたそれは、レモンの皮のコンポート、スパイシーな蜜のニュアンスの流れ出して、甘夏の苦味をポイントに添えた料理とぴったりと合った。

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 そして爽やかに香る「久保田農園ミントのグラニテ」でさっぱり口直し。一息ついてしたところでメインの肉が運ばれて来た。「佐賀産牛と九州産筍の備長炭炙り焼き アンチョビ風味の蕗のピュレをアクセントに」だ。炭火で的確に火入れした佐賀産牛ひれ肉は実に美味。筍や新玉ねぎな、苦味ある山菜のフリットなどのアクセントもシンプルに美味しい。
 肉の底に敷いたアンチョビ風味のピュレが余韻に口の中に広がり、「オー・ブリオン」とも上手くかみ合う。妻は「もうお腹いっぱ~い!」とすこぶる満足そうだ。最後は「アメリカンチェリーのヴァシュラン レ・セレブリテ風」だけにして、コースを締めくくった。

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 急な予約だったが、森田シェフが季節らしいコースメニューをきっちりと作ってくれていた。彼の確かな技術にセンスを加えた料理はいつも安定感があるが、今回は一つ一つの火入れが素材の旨みを引き立てるような絶妙さだった。毎回何かしらの工夫や取組を感じる、その向上心が「レ・セレブリテ」を支えている。
 6月には大阪ミシュラン1ツ星レストラン「ディファランス」の藤本義章シェフを招聘したフェアや、テーマを決めたワインとの特別コースなど企画も盛りだくさんのよう。帰りには森田シェフ・持光支配人・渡邊ソムリエ、そして再度来てくれた「銀杏」原部支配人に見送られながら「ホテル日航福岡」を後にした。また次回の訪問が楽しみだ。

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懐かしの味「フォートナム・アンド・メイソン」の邪道はコチラです。

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 アメリカでも主役級のイケメンはイギリス俳優なんて事も珍しくないよね。カッコイイなーと思うと必ずイギリス俳優なの。いつも話してるからお分かりのように「全米で最もセクシーな男」に選ばれた事のあるサイモン・ベーカーに、「クリミナルマインド」でドクターリードを演じているマシュー・グレイ・ギュプラーとか(こんにちはチェリ~さん、お二人とも見事にイギリス人俳優ではないですけどね;)
 でーすーよーねー、ちなみにアタシは「Major Crimes ~重大犯罪課」のシーズン4が始まるので嬉しいです。アメリカではシーズン5が決定してますが、大好きなレイダー警部率いる重大犯罪課メンバーとラスティにまた会えるしー、でもシーズン4の23話に比べてシーズン5は13話・・・あやすぃーねー(何がですか?)

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 まさかアタシとナイトが次はどこで出会うんでしょうか?乞うご期待(チェリ~さん劇場は誰が楽しんでしょうね;) ま、私はラスティ役のグレアム・パトリック・マーティン君が好きなんですけどね。あのモロ成長過程ですが何か?的な雰囲気や、突然不安定になる瞳など、演技が好き。ま、ナイトがダントツですけど(今更ですが、ナイトって誰?;)
 と言う訳で、冒頭にお伝えしたようにイギリス俳優はカッコイイ(イギリス人俳優は述べれなかったですけどね;) いやいや、述べれますよー。映画「ハリー・ポッター」の新シリーズ「ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅」で、主人公ニュート・スキャマンダー役を務めるアカデミー賞受賞俳優エディ・レッドメイン、

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 「トワイライト」のロバート・パティンソン、「オペラ座の怪人」のジェラルド・バトラー、「マッドマックス 怒りのデス・ロード」のニコラス・ホルトも皆さんイギリス俳優さんよ(そ、そうですよ、正解です;) そんなアイドル大国でのイケメンダンスィ達を大量生産するイングランドから、今回はスイーツのご紹介(なるほど)
 甘~いアイドルとの甘~い妄想に欠かせない甘~いモノと言えばこちら「フォートナム・アンド・メイソン(Fortnum & Mason)」(妄想に欠かせないかどうかは分かりませんが;) 「フォートナム&メイソン」と言えば、以前福岡三越の上階にあった頃に良く通っていました。カフェでスコーンが学生の頃放課後の定番。

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 いやーアホですね、スコーン食べてる場合だったんでしょうか? いやー、あの時にナイトに出会っていれば(もうその時には世に出ておられたんですか?) えっとー、ってそんな事より「フォートナム&メイソン」について簡単に説明をば・・・歴史はウィリアム・フォートナムとヒュー・メイソンという2人の青年の出会いから始まりましたとさ。
 彼らの小さなグローサリーショップがオープンした1707年は、イングランドとウェールズにスコットランドが加わり、英国が生まれた年でもあります。2人の店は瞬く間に王室と貴族階級の間で評判を高め、この300周年という素晴らしい瞬間まで英国の歴史と共に大きく発展してくることができました、とさ(完コピですね;)

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 「フォートナム&メイソン」と言えば、イギリスのロンドンを拠点とする老舗百貨店ですよね。本店はピカデリーで、ウィッティントン・インベストメンツが社を保有しているらしいよ。日本では紅茶やジャムを始めとする英国からの直輸入品と焼き菓子の他、ベーカリー・ケーキ・チョコレートなどを販売しているから、百貨店と言うより洋菓子店と言うイメージしかないかも?
 今も福岡三越にはあるけど、場所が地下になっていて、一時はカフェもなくなりこじんまりと追いやられ感半端ない悲しげな場所で紅茶を販売しておりました(端々に変な言い方しないの;) そこから、福岡三越内と言うより地下から一歩出た場所にはなるが、福岡三越内であることは間違いない場所に移転オープン。

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 奥には立派なカフェも復活し、以前の見下ろす景色にアフタヌーンティーって訳にはいかなくとも、ゴージャスな雰囲気を保ちつつ気軽にアフタヌーンティーを頂ける演出は認めるが、なかなか奥に作られたカフェスペースは生かされているのか?正直分からない(あらー;) とは言え、やはりあのスコーンは懐かしの味に違いなく、
 テイクアウトのみの利用だが喜んで「何故だか分からないけど、信じるわ♪」(何故だかは分かって下さい;) ひとまずスコーンは置いといて、やっぱりコレからでしょ~?と勧められたのは「アップルパイ」。え?イギリスなのに?イギリスって食べ物が美味しいイメージないよね?そうそう、食事もスイーツも美味しいイメージないよね?

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 なんてそれは一昔前のイメージ、最近は可愛くて美味しいカップケーキ店や、美味しいお店も注目されてきて「アップルパイ」もその1つ。アメリカンスイーツなイメージもあるだろうが、歴史の古いイギリスにないものは無い(そ、そうですね;) 「フォートナム&メイソン」と言ったらアップルパイなんですって。
 ソテーしたリンゴのプレザーブ(ゴロゴロと原型を留めたジャム)に、ビンテージマーマレードがたっぷり入った「マーマレードアップルパイ」。アタシがアップルパイを食べられないこと以外、順調な滑り出し(なにー?;) ならばコチラ「ヴィクトリアサンドイッチケーキ」。

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 見てよ、このいかにもイギリスじゃないさ、なお姿。ホワイトチョコレートクリームとストロベリーを柔らかいスポンジでサンド。ヴィクトリア女王が愛したケーキを再現したらしく、決して日本オリジナルのショートケーキとは違います。他にもお酒が結構ドカンと入ってますの注意事項付きの「シャンパンケーキ」。
 アタシなんかが食べようもんなら「ナイトはどこじゃー、あーナイトー、ナイトは何処なのよー、大丈夫、アタシは大丈夫・・あー、ダメだー」(まさかの泣き上戸;) 飲めなくて良かった。そこで万人受けしそうな新発売商品がコチラ「フェアリーケーキ」。3種類あってどれも見た目可愛いし味も基本的で差し入れにも良い感じ。

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 オレンジの入ったチョコレート生地のカップケーキにチョコバタークリームをトッピングした「オレンジチョコレート」に、レモンが入った生地のカップケーキにバタークリームとレモンミンチで仕上げられた「レモンクリーム」。ハチミツ入りバニラ風味のカップケーキに苺バタークリームをトッピングした「ストロベリーバニラ」。
 そして、アタシの一押しが「スコーン」、先述のように放課後の定番だった。紅茶が飲めないのにアフタヌーンティーを嗜むアホなガキでしたが、これがニューヨークで学んだ中途半端なアフタヌーンティーデビューですからね。気分が気分ならドリンクはカフェ・オ・レですからたまんないでしょ、英国人には(ですね;)

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 少し温めたスコーンにクロテッドクリームをたっぷりつけて頂く。サンドイッチやケーキには目もくれず、スコーンだけを頂くんだからとんだアフタヌーンティーマナー(あは;) それでもそれが午後の定番で癒しでもあり日常。今では日常ではなくなったけれど、成長過程で身についたクセ?味わい?は忘れることはないねー(思い出の味ですね)
 そうなの、見たはずなんだよー、「フォートナム&メイソン」と言えばエメラルドグリーン、エメラルドグリーンと言えばエメラルドシティ、まさか(まさか?) 次回「Major Crimes ~重大犯罪課」シーズン4冒頭の殉職は誰だったのか?お楽しみに(だ、誰なんですか?!)

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「オーグードゥジュール・メルヴェイユ博多」で初夏のアジアを旅する楽夜

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 今年400周年を迎える有田焼。その佐賀・有田で先月「世界料理学会 in ARITA ~器と料理のマリアージュ~」が開催された。自らの哲学や感性を表現するスピーカーズシェフとして登場したのは、スペイン「ムガリッツ」アンドニ・ルイス・アドゥリス(Andoni Luis Aduriz)氏、六本木「日本料理 龍吟」山本征二氏、パリ「パッサージュ53」佐藤伸一氏など錚々たるメンバー。
 そんな中には今九州で最も注目のシェフ「オーグードゥジュール・メルヴェイユ 博多(Au gout du jour merveille HAKATA)」小岸明寛氏もいた。この夜は「世界料理学会 in ARITA」の興奮冷めやらぬ小岸シェフから色々話しを聞きながら、楽しいディナーを頂くとしよう。

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 「メルヴェイユ博多」が入っている「JR博多シティ」の隣には「KITTE博多」「博多マルイ」「JRJP博多ビル」がオープンし、博多駅界隈は一層賑やかな風情。レストランフロアの人混みの中、「メルヴェイユ博多」の前で到着を待っていてくれたのは藤井智之メートル・ド・テル。今日はスーツ姿だ。
 いつもの席を更に余裕ある空間に設定してくれ、妻は「まぁ広々で嬉しいわ♪」と機嫌よい。5月とは言え連日26・27度の暑さ、いよいよ毎日シャンパーニュを開けてしまう季節になってきた。まずはシャンパンで喉を潤そう、藤井メートル・ド・テルが何本か用意してくれた中から選ぶ。

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 妻が一目見て「キラキラゴージャス♪キラキラ♪」とはしゃぐので、黄金のラベルに黄金のボックス入り「ローラン・ペリエ グラン・シエクル ラ・キュヴェ(Laurent-Perrie Grand Siecle La Cuvee ) 1990年」をチョイスする。箱の中には、これまた黄金の太陽王(ルイ14世)模った大きなキャンドルも入っていた。
 1812年創業「ローラン・ペリエ」のプレステージ・シャンパーニュ「グラン・シエクル」。「偉大な世紀(ルイ14世時代)」と言う名前はシャルル・ド・ゴール大統領がつけた。繊細・可憐・上質なシャンパーニュで我が家も嫌いではない系の一本。

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 基本3ヴィンテージのブレンドでヴィンテージ表記はなく、単一年は「1990年」「1988年」「1985年」のみと大変珍しい。「かなり個体差があるみたいです・・」と藤井氏は不安げだがさてどうだろう? グラスに注がれたそれはやや濃いめのゴールド、間接照明に照らされて泡が美しく輝く。トロリとした口当たり・・
 蜜リンゴ・キノコ・ビネガー、時間と共にオイリーさと厚みある香りも漂わせる。ただシェリーやカフェオレ的な雰囲気は、良い意味で最後まで控え目でアクセント程度。ステンレスで樽を使わないシャンパンも熟成の時間をかけると、美しく程よく酸化する事が分かる味わいだろう。

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 どこかフレッシュさも残っているため、食前はもとより食中・食後とディナーを通じて楽しめそうだ。そこへ小岸シェフが「お任せメニュー」の説明に来てくれた。「今日は旅をイメージしてコースを考えてみました」との事で楽しみだ。合わせて伺う「世界料理学会」の話も面白かった。
 小岸シェフはプレート上の「料理の配置」について発表したと言う。「パルテノン神殿の黄金比(縦1に対し横1.618)」をテーマにしたとの事で、なるほどお得意のアートなプレートデザインの秘訣を披露したと言う訳だ。連日イベント自体盛況で、バルは行列もでき大変だったそう。

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 九州人からするとゴールデンウィークの有田陶器市に合わせた開催は、かなり混雑するはずだろうと心配もしていたが、つつがなく終わったようで何より。海外で活躍する日本人シェフに刺激を受けたとの事なので、どう料理に反映されてくるか期待しつつ、この夜のディナー開始となった。
 そうそう、豪華クルーズトレイン「ななつ星 in 九州」の地震後再開に続き、先日には秋以降2月までの予約受付も開始した。実は来年3月以降の「ななつ星」車内で出されるフレンチについて、有力情報によればこの小岸シェフと、料理学会にもパリから参加していた「パッサージュ53」佐藤シェフとのコラボディナーの企画が上がっている。

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 せっかく九州が誇る「ななつ星」なのだから、九州フレンチの注目株小岸シェフが登場するのは喜ばしい事だ。と言う事でまずは1品目、白大理石の様な球体の器に乗せられた「ミルガイのグリエ」。この不思議な皿は「カマチ陶舗」の有田焼。中は空洞になっているがかなり重さがある。ミルガイ下に敷かれているのは熊本産赤ナスのピューレ。
 ナスは塩と初摘みのオリーブオイルのみで真空調理し、ホワイトペッパーとレモンの香りを纏わせた。更にナスを使ったコンソメジュレを乗せた長崎産マグロも添えられる。こちらも炭火でグリエしており余韻に香りが残る。炭火によって引き出されたミルガイの、滋味深い甘みとミネラルが口の中に広がり、それをやや温かいナスのピューレが柔らかく受け止める。

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 続いて華やか季節盛りだくさんの定番「ガルグイユ」。妻は「今回もとっても豪華ね~!」と見ただけでため息だ。スナップエンドウ・絹さやなど豆類を中心に、初夏らしい青っぽい香りがテーブルに漂う。ブロッコリーのピューレ、オリーブオイルのエマルション、更にオゼイユや根セロリのピューレも添えられる。
 シェフ自ら発芽させた「レンズ豆のスプラウト」も端に可愛らしく顔を見せる。食べ進めるうちにマリネしたビーツやズッキーニ、生ハムにスウェーデンカブ、ホワイトアスパラなどなど、微妙に食感を変えた野菜が次々と現れる。小岸シェフは毎回素材それぞれを口に含んで吟味し、厚さや火入れを細かく決めていくのだそう。

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 これは彼の師匠の一人であるミシェル・ブラス(Michel Bras)氏が、日々同じ厚さにカットする事を戒めていたエピソードからの教訓とか。いつまでも食べ続けたい、そして食べ続けられるような一皿。妻は「まさに季節を味わうね!」と興奮している。色んな「ガルグイユ」を食したが、同じそれでも季節はもちろん、料理人によって全くイメージが違うのだと改めて実感できる。
 洞爺湖の「ミシェル・ブラス」でのそれは一番オーソドックス野菜そのままの印象、大阪「ハジメ」のそれは緻密なソースでハードな印象。京都「モトイ」のは魚に添えられた少量ではあったが、京野菜ならではの滋味深いたおやかな印象。

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 小岸シェフの「ガルグイユ」は、野趣に季節や大地を口いっぱい頬張るおおらかな印象だ。さぁ早くもお腹が一杯になって来た所で、続くはドーンと豪快に大きな「長崎産伊勢海老」が登場した。「何これ?!」と妻が目をパチパチさせている(笑)
 少し火入れした「唐津産ウニ」をソース代わりに添えた贅沢な一品。上には赤紫蘇・青紫蘇の新芽を振っている。更に赤紫蘇のジュースをゼラチンで固めて作った美しく赤くクリアなベールも被せてある。プリプリとした伊勢海老の甲殻類の甘さをダイレクトに楽しむ一皿だろう。

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 小岸シェフのもてなしの心を感じる迫力のプレートにワイワイ盛り上がる。まさに磯の香漂う、北部九州の海辺を旅したかの様な気分にさせる前菜であった。続く料理は「フォアグラのテリーヌ」、47度で火を入れたそうだ。それをヌガティーヌで挟んでプレートに立てた。中心に描かれた渦は蜂蜜にシナモンを加えたもの。
 ヨーグルトには面白い事に燻製香を乗せている。真ん中に赤く可憐に咲いているのは貴重な「食用ポピー」、全国で小岸シェフだけが手に入れたものだ。コリアンダーやクミンのエスニックな香りが、複雑に周りを覆って南国アジア風情。美しい熟成感を複雑に漂わせる、ピュアな味わいの「グラン・シエクル」とぴったりと合った。

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 小岸シェフらしくモダンながらきちんと着地したプレートで満足度が高かった。続いて魚は「アマダイの鱗焼き」。深い海を思わせるプレートは、これも「カマチ陶舗」の有田焼「水墨(Sui-boku)」。白く浮かぶアマダイに添えられるはシーアスパラガスや海ぶどう。これは塩やミネラルを意識して沖縄の旅をイメージしたものだ。
 2種類の泡のソースは、バラ科のシモツケソウとホウレン草。白ワインとアサリの出汁をベースにした各ソースを絡めつつ頂く。人参・玉ねぎ・生ハムと一緒に炊いたアーティチョークは、野菜の甘さを仄かに纏わせつつ、噛みしめるとアーティチョークらしい苦みも広がり何とも面白いアクセント。

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 塩も効かせて力強さを感じる。夏が来た!と言った感じの確かに沖縄らしい一皿だった。さてここで赤ワインもボトルで開けよう。勧めてくれた3本の中から選んだのは「アンリ・ペロ=ミノ シャルム=シャンベルタン グラン・クリュ(Henri Perrot-Minot Charmes-Chambertin Grand Cru) 1997年」。
 モレ・サン=ドニに1973年設立、現当主クリストフと父アンリの2つのドメーヌ名があったが、現在は「ペロ=ミノ」に統一されている。グラスに注がれると、辺縁薄くなった赤レンガ色がいかにも熟成を感じさせる。半分燻製・半分赤身のジビエ、出汁的な香り、やや湿っ気たドライフラワー、枯葉。

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 最近はかなり繊細になったが、1997年当時の「ペロ・ミノ」は新樽と抽出の強さが特徴的。それらが見事に酒質に溶け込んでいる。余韻はかなり長く、薄い膜のような旨味が口の中を覆う。やや煮過ぎたカツオ出汁、獣っぽさが強いため中盤以降のバランスは取れてない。
 ジュブレ特級の中では「早飲みで分かりやすい」と言われる「シャルム・シャンベルタン」、そして1997年のブルゴーニュも「良いヴィンテージだが寿命が短く、果実味を大切に早飲みすべき(ジャッキー・リゴー)」とされる。確かにやや飲み頃は過ぎてるかもしれないが、それでも熟したブルゴーニュの雰囲気を楽しめた。

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 そこにメインの「ラカン産鳩胸肉のロースト」が運ばれてきた。小岸シェフ特製のペッパーをまぶして真空調理したもの。ニンニク・玉ねぎ・ういきょう・ターメリック・クミンなどを混ぜ合わせ発酵させた「秘密のスパイス」だ。味噌のような濃厚な旨味の立ち上がる奥深い香り。鳩の断面の見た目はかなり真っ赤であるが、しっとりと十分に火が入っている。
 牛のジュ、ジャガイモのソース、西洋牛蒡のピューレと共に飽きずに楽しむ。カンボジアペッバーもさらに香り立つ。グリーンアスパラとヤングコーンの火入れも、シャキシャキ具合が丁度良い。そんな強い旨味を纏わせた肉質や牛蒡の土っぽいソースが、開いてきた「ペロ・ミノ」に合う。

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 なるほどいかにも東南アジアをイメージした個性的なプレートであった。一息付いたところでプレデセールが運ばれた。モモのコンポートに、アカシアのグラスにババ。アカシアがふんわり香しく「これは絶対美味しいよね♪」と嬉しそうな妻。残していた「グラン・シエクル」にピッタリ、そこで今度は白ワイングラスに替えてもらい味わった。
 ここで3種のお茶葉も運ばれ好きな物を選べる趣向となっている。まずは、日本茶の名産地である八女で作られる珍しい「紅茶」。ほうじ茶のような柔らかな香りだ。そしてレモングラス・オレンジミント・オレンジピール・コリアンダーが配合された「ハーブティー」。もう1つは大川「あだち珈琲」のグアテマラ。

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 細部にまでこだわって素材を探求する姿勢に感心する。よって妻は八女の紅茶、私は香り豊かなハーブティーを選ぶ。お茶が入る間にメインデセールが運ばれる。ココナッツやビターチョコレートのアイスクリームなどの周りには、パッションフルーツやホワイトチョコレート、そしてほうれん草・ピスタチオ・チョコレートのパウダーが振られている。
 南国らしい甘く爽やかな、そして華やかなデザートに「お腹一杯だったけどやっぱり食べれちゃう♪」と妻。そこに藤井メートル・ド・テルがさっと出してくれた食後酒が「ニッカ カフェグレーン」。世界的にも珍しくなったカフェグレーンウイスキー、実は2012年日本より前にヨーロッパで発売されている(日本では翌年)。

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 優しくまろやかな樽香を伴った甘さを感じるウイスキーを味わった。今夜は小岸流の旅メニュー、九州・沖縄・東南アジアの小旅行を堪能した。いつもはどちらかと言うと、上品にまとめてくる小岸シェフだが、今回はかなり踏み込んでくるような面白いコース構成。量もいつもより多く、妻は完全にノックアウトされていた(笑)
 「世界料理学会」の影響も随所に感じとれて楽しかった。更に進化していく小岸シェフ、また次回が楽しみだねと話しながら、見送ってくれる小岸シェフ・藤井メートル・ド・テルに手を振り「くうてん」を後にする。博多駅はまだまだ賑やか、多くの人たちが行き来していた。

来ました「バトンドール」行きます「ベイク チーズタルト」

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 九州でも例年と変わらず梅雨入りしました。いえ、そんなジメジメとした福岡を爽やかに漂い、カラッと照らす虹のビーナスなんて言われてませんよーじぇんじぇーん、でお馴染み・・最近はチェスミンでいる時は相手によるんだなと遅ればせながら悟りました、いつかはチェスメラルダになりたいミドルネームはサンシャインです、こんにちはー。
 (こんにちはチェリ~さん、今度は6月病でも発病されたんですか?;) 毎年の事とは言え、梅雨が来ると気持ちも服もジメジメです。準備でもしなきゃならんと弾くスプレーに感心したことはありません。なんなら水でも滴っておこう!と雨に体当たりも案だったのですが、とりあえず傘くらい何本か楽しんでも許されるだろうと今年は新調に前向き。

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 そこで、ついこの前テレビでも拝見した「○○○の知らない世界」でやっていたビニール傘特集。そういや最近はブランドからも出ているのをご存知かい?彼の胸筋が時によりサイズが変わることを知らずとも、それくらい知ってるって?(誰も何も言ってない;)
 エリザベス女王が使用している英国ブランド「フルトン」のビニール傘は以前から既に有名だったし、とにかく可愛いから欲しいなーと思ってたが、数年前?にセブンイレブン限定で販売されたディズニープリンセスシリーズのビニール傘も欲しかったなー。そういや去年末にはアナ雪のビニール傘も発売してたよね?

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 出来ればアリスかチェスミン、そうだ、やっぱりチェスメラルダのビニール傘が欲しかったです。ぜひ作ってくれませんかね?(遅ればせ過ぎです;) 今からでも遅くないわ、諦めないで(いや、あなたがね;) 諦めないでいるとあちらからやって来るって事はよくある(棚ぼたですか?) 今回の「棚ぼたさん、いらっしゃい!」はこちら、
 江崎グリコが運営するスイーツショップ「バトンドール(Bâton d'or)」様(大阪の阪急百貨店にオープンした時はしばらく行列が絶えなかったお店ですね?) はいはい、そんなポッキーの高級ウリなる「バトンドール」が今年4月に博多阪急地下1階にオープンしました。

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 関西地区に3店舗展開している「バトンドール」ですが、今回は九州エリア初登場になりましたね。忘れた頃にやってくるとは言ったもんです、「カルビープラスエッセンス」も「ハッピーターンズ」も、今回の「バトンドール」も阪急百貨店ではかつて行列の出来る店でしたよね(かつて?)
 ひとまず「バトンドール」のご紹介から。「バトンドール」とはフランス語で「黄金スティック」の意味。「ジュ ヌ ム ソン パ ビヤン」とはフランス語で「具合がよくありません」の意味(今、関係ありますか?;) え、具合大丈夫ですか?(いや、だから;)

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 フランス産小麦粉にバターをたっぷり練り込んで焼き上げたプレッツェルに、霧状の澄ましバターを吹きかけるダブルバター製法で作られたスティックには、チョコレートをコーティングしたチョコレートタイプと、シュガーを重ねたプレッツェルタイプの2タイプを販売。
 チョコレートタイプは、すでに6月に入ってしまったので「ミルク」以外は期間限定で販売されてない?かもしれませんが、5月の時点で購入したので何が何でもご紹介します(どうぞ;) 「シチリアレモン」「ミルク」「ストロベリー」「宇治抹茶」「カフェ」の5種の味がありました、買いました、食べました。

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 お懐かしい、お久しぶりでございました、お元気でしたか? いえー、関西エリアは久しくしておりまして、そろそろ出没する予定にはしておりますデスマスどえす。え?何を殺生な・・・(突っ込むタイミングを逃した;) そうそう、シュガーバター味のプレッツェルはすでに販売済みで、価格は、チョコレートタイプ20本入りとプレッツェル36本入り各500円。
 今からの時期はチョコレートタイプは冷やさなきゃならないマイナス点がある為、主力商品はプレッツェルタイプになるのですよ。気になるラインナップは「シュガーバター」「メープルシュガー」「ストロベリーシュガー」「シナモンシュガー」「抹茶シュガー」の5種類。

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 ポッキータイプと同じく、プレッツェルタイプにも澄ましバターが使われていて、余計な水分や固形分を取り除いた黄金の澄ましバターは、コク深い味わいを持っています。ほら、ポキッと噛めばジワっとバターを感じるだろう?「セ シュクレ エ サレ?(それは甘いの?辛いの?)」これは良く例文で出てきますが、こちらはどうでしょう?「コモン ルティリズ トン(どうやって使うの?)」
 そんな悩みにお答えしましょう!(は?;) 「ジュ スュイ アムルーズ ドゥンガ トワ」(なんでも夢中になるのは良い事ですが、今関係あります?;) ないでーす。なかなか福岡で行列が続かないのは致し方ないのですよ、オープンして半月で行列がないなんて、

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 「バトンドール」が悪いんじゃないの、福岡の人間の気質なの、落ち込まないで(ですね;) なーのーにーいまだ行列が絶えない店が福岡にもあるのだよ博多ぶらぶら~(確かに珍しいですよね) それが焼きたてチーズタルト専門店「ベイク チーズタルト(BAKE cheese tart)」さんですハニー。
 私の行く時間帯しかもちろん分かりませんが、実に昼間は確実に行列必至ですよねパンプキン。が、関西エリア初の路面店を京都に出店しましたーハニーバター(さっきからウザいですよ;) 「ベイク チーズタルト」関西初上陸の「極上牛乳ソフト」を取り扱うらしく、寺町京極商店街に出店する京都府1号店は、建築家の関祐介が設計を担当。

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 古民家をリノベーションし、京都の土地柄と既存建築を活かした店舗デザインに仕上げてはりますー。店頭では、年間1000万個を販売する看板商品「焼きたてチーズタルト」に加えて、先ほどご紹介した6巻半のボリュームと生クリームをそのまま凍らせたような濃厚さが人気の「極上牛乳ソフト」を販売。
 なんやと?6巻半?それがホントならオリンピックで金メダ・・(なるほど、それで;) ・・外国人観光客も年々増え続けているし、元々国内の中でも観光地としての役割を担ってらっしゃる歴史と伝統に埋もれながら新たなチャレンジも忘れないガッツ京都が、

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 よそ者を受け入れつつ洗礼もするだろうけれでも、いまだ人気の衰えない「ベイク チーズタルト」さんの踏ん張りと繁栄を見届けたい、ガッツガッツガッツリ京都と言うわけで京都の歴史に踏み入れるまでのカウントダウン開始です!アン、ドゥ、トゥワ、キャー!(キャー!じゃなくて;)


水無月の京都、俵屋旅館で邪気を払い爽やかに初夏を迎える

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 向かったのは正に梅雨に入らんとする京都。この季節も日本らしい風情が楽しめるので好きなの。今回も京都駅からまず車を走らせたのは「伏見稲荷大社」、日本各所にある稲荷神社の総本社。今や「外国人に人気の日本の観光スポット」1位を2年連続で獲得、きっと今年もそうであろう。
 いつもの様に艶やかな朱鳥居をくぐり楼門両脇の大きなお狐様を臨む・・日差しが強いなぁ。楼門から階段を上がって本殿へ・・やっぱり外国人が多い、加えて修学旅行生もいたから混雑もいつも以上よ。本殿でお参りを済ますと裏手にある「千本鳥居」へ。

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 今回も主人単独で中腹までお参り、私はその間「白狐グッズ」や「お守り」などを購入する。見上げれば軒には提灯が並んでいる・・あ~そうだ来月は全国のお稲荷さんを祀っている神社や崇敬者が集まる「本宮祭」が行われるのか。前夜「宵宮」には、敷地内の石灯篭や献納提灯が点灯して、そこらじゅ真っ赤に輝くの。もう受付が始まっていたのね。
 その後は車も待たせていたので、足早に賑わう「伏見稲荷大社」を後にした。さぁそのまま宿泊先の、我が家お馴染み「俵屋旅館」へ。歴史深い数寄屋造りの建物に車を付けると、すぐに男性スタッフが荷物を運び出して、いつもの女性スタッフが笑顔で出迎えてくれ、ひんやり打ち水の玄関に入る。

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 一歩踏み込むと別世界になるこの空気が良い。水無月と言う事で入口のコンセルジュには「唐傘画賛」、玄関には江戸中期の金屏風で華やかな「牡丹図屏風」が置かれていて、その前には古代中国「青銅製蛙」が佇んでいる。上がって目を引く坪庭は、燦々と日差しを浴びて輝く笹の葉、その脇にある茶室前の廊下には大きな「茅の輪」が備えられている?!
 これはいわゆる「夏越しの茅の輪」、陰暦6月末に行われる「夏越の祓え」の必需品ね。それは北野天満宮や城南宮、7月半末だと八坂神社などで行われる「年分のけがれを落とす」行事。茅を輪に作ってそれをくぐる事により、今年半後の厄除けを祈願すると言う訳(つまり年末にもある)。

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 なるほど日本文化らしい季節の感じ方よね。坪庭横には俵屋お馴染みの加藤静允による「蛙筆洗」、そして「水鳥俑」。ロビーには夏の定番、古墳時代の「水鳥埴輪(大谷坪出土)」と「萬古焼蛙」が涼し気に飾られている。奥の図書室「高麗堂」には、相変わらず貴重な画集や美術書が並び、朝鮮時代の文机、は冨田潤による「二重織のラグ」が敷かれている。
 ロビー向こうの廊下には風俗画「扇売り」。旧階段上には種田山頭火の「わけいってもわけいっても青い山」。2階に上がると談話室「アーネスト・スタディ」がある。さぁ宿泊する部屋へ向かおう、いつもの一階奥にある吉村順三設計の「暁翠の間(暁翠庵)」ね。

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 道すがらにあるのは「井戸の小道」や「庭座」・・どこからの視線でも美しい手入れされた中庭。この季節は一層緑や花々が美しい。新館入り口に飾られているのは鈴木治による「はつ夏」。迷路の様に進んで突き当たりが、硝子扉で仕切られている離れ風のその部屋よ。緑揺れる露地の蹲もありとっても静か、入口には冨田潤によるアートワークが掛かっている。
 ここはあのスティーブ・ジョブズが泊まっていた事でも知られている。あ~思い出したが、今年亡くなったデヴィッド・ボウイも来日の際は必ずここ「俵屋旅館」に滞在していたのは有名ね(新婚旅行から)。入ってすぐ正面は書斎エリアで中庭も見える。

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 そこにはフィン・ユールのヴィンテージ「NV55」や、エリック・マグヌッセンのチェアなどの北欧家具が置いてある。左手前が寒竹や太鼓襖で仕切りった寝室。土壁の上に韓紙が貼られた(袋張り)空間にツインベッドが並び、カルティエの時計やバング&オルフセンの電話が備えてある。壁には宮脇愛子の版画。
 奥の居間に上がる壁には、縄文時代の「遮光式土偶」や室町時代の置物が飾られている。中庭に角が突き出た居間は、大ガラスと竹の濡れ縁の向こうに美しい中庭を見渡せる。部屋の中心にある掘りごたつ式の卓は電動で上下するの漆一枚板、それには俵屋オリジナルの改良型「ベンツ椅子」がセットされている(書斎にもある)。

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 床の間のしつらえは水無月のと言う事で、江戸初期の森川重良による山水図が掛けられている。手入れされた庭には茂木々に伸びる青竹・・日が注ぎ鳥もさえずる。ここは奥まった場所にあるので不思議な程静かよ。そこへいつもの様にウェルカムアメニティーの「俵屋特製わらび餅」とオリジナル緑茶が運ばれて来た。冷んやりとろける美味しさに癒されるわ。
 一息ついたら主人はお風呂へ入る。ガラス越しに専用の露地をのぞむバスルームには、磨き上げられた「高野檜の風呂」。既に適温のお湯が満たされているわ。バスアメニティは御存じ「サヴォン・ド・タワラヤ」など、加えて俵屋オリジナルの「ガーゼパジャマ」や「ガーゼボディタオル」「靴下(足袋)」なども相変わらず個性的。

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 私はその間、居間でのんびり読書をする、最近はまっている「超長編時代物」は移動中など暇を見つけては読んでいるが、余りの長さにいくらも進んでないように感じる(笑) そうして気が付けば日も落ちてきて、お待ちかね黒川修功料理長の「水無月の献立」が運ばれる時間となっていた。
 いつものお部屋係さんと再会の挨拶を交わしつつ、盃に仄かなピンクの「プラム酒」を注いで頂く。甘いのすももの香りに季節を思う。そしてお願いしたのは、去年から「俵屋旅館のハウスシャンパーニュ」になっている「ドゥラモット ブリュット NV(Delamotte Brut NV)」(これ1種類のみ取り扱い)。

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 1760年創業のシャンパーニュ・メゾン「ドゥラモット社」、1988年に「サロン ブラン・ド・ブラン」と供に「ローラン・ペリエ」の傘下に入った。葡萄の良年にしか「サロン」は造られず、その他の年はサロン醸造チームがその葡萄で「ドゥラモット ブラン・ド・ブラン」を作る。そしてこれが「ドゥラモット ブリュット NV」ね。
 コート・デ・ブランのシャルドネが50%、ブズィとアンボネのピノ・ノワールが30%、ヴァレ・ド・ラ・マルヌのピノ・ムニエ20%。ドサージュは1L当たり9gと控えめ。瓶内熟成期間は30~36ヶ月。繊細な葡萄の甘さと旨味、切れのある酸味、適度で心地よいミネラル感が、上質な和食にぴったり寄り添うわ。

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 さてまずは先附、嬉しい「鱧湯引き 吉野酢掛け」は今年初よ♪ ズイキの柔らかい味わいに、小さな焼き椎茸の染み出る旨味。美しいコントラストの「海老 枝豆白酢掛け」には炒り胡麻が香る。姫栄螺柔らか煮は万願寺唐辛子と共に。どれも「ドゥラモット」のキレの良い酸味がピタリと合う。小吸い物は糸鮑に梅香仕立てでホッとする優しい味わい。
 黒川料理長らしい細やかな仕事にもてなしの心を感じるわ。続く向附は美しく3種が並ぶ。繊細なオコゼはポン酢醤油で、微かな焼き目のスズキは夏らしい爽やかな脂を煎り酒で。そして真ん中は「湯波半老舗」のであろう柔らか蕩ける刺身湯葉は胡麻醤油で。

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 煮物は漆塗りのお椀で「ぐじ(甘鯛)蓮蒸し」が出てくる。蓋の裏には金色の紫陽花が描かれているわ。揚げ豆腐の上に乗ったぷりんぷりんのぐじ、人参葉とオクラ。笹掻き牛蒡の土らしい香りと、振られた柚子皮もの爽やかな香りが心地よい。いつもながら優しく美しいお出汁にほっと癒されるわ。適度な量で穏やかに気分に寄り添ってくれた。
 続く焼物は、京の夏お楽しみの「鮎笹焼」の登場よ。モクモクと焼いた笹の香りが部屋に充満する。この時期ならではの稚鮎がやはり良いのよね♪ 繊細でく仄かな苦みの柔らかい身を、とろりとした蓼酢でまろやかに頂く。適度な振り塩が引き立てる自然な甘みも感じられる。

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 これに加えて、これまた京都らしい「鱧の山椒焼き」も運ばれる。添えられた伏見唐辛子と打胡瓜の青さも爽やかに、鱧のパリパリ皮目からふんわり身質を楽しむわ。と言う訳でこれにははやり日本酒でしょ? お願いしたのは俵屋特製の「吟醸 俵屋」。京都北山で創業110年を超える「羽田酒造」の作り出す地酒よ。
 お馴染み俵屋オリジナルのガラス徳利(このスカイブルーは非売品)とお猪口で頂くわ。そうそう続く冷やし鉢のお皿、深い海の様なブルーのガラス皿も俵屋オリジナルで、これは館内ショップまたは近所の「ギャラリー遊形」で購入できるの。

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 その下にはアンティークの銀皿も敷かれて一層涼し気よ。柚子の香りの立ち上がる。ひんやりガラス皿の中には、繊細に仄かな甘みの玉子豆腐と魚素麺。針長芋・椎茸・三度豆も添えられる。喰い出し絡む縮れ素麺と、柚子の爽やかな香りと共にスルスルと頂いた。
 冷えたところで次は温物、運ばれたのはふわふわの「穴子含め煮」。あ、この器は我が家にもあるよ(笑) 添えられるはたっぷりの温野菜、しみじみとした甘みの南瓜、ホクホク赤芋に面取り美しい小芋、甘い小さな玉蜀黍にシャキシャキ水菜、そして蕩けるようにみずみずしい賀茂茄子。

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 身体も心も温かくしてくれる後半の山、気が付けば日本酒も追加してた。一息つく強肴は「太刀魚トマト酢掛け」。これはまたトマト酢のピュアな酸味が爽やか♪ 太刀魚もさっぱり美味しい。添えられたシメジ、そして歯触り気持ちよいグリーンアスパラガスもスッキリ感。お腹一杯だと思ったのに次の御飯もちゃんと頂ける気分になるわ。
 とそこへ運ばれて来た土鍋、蓋が開けられると、ふんわり初夏らしい青く良い香りが立ち上がって思わず声を上げたよ。覗き込んでびっくり色鮮やかな「豆御飯」だ~♪ 子供の頃祖母が炊いてくれるそれが大好きだった。まさにその懐かしい香り・・土鍋ならではね。

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 プチプチ弾ける甘く香り豊かなグリンピース、そのみずみずしさと相まって理想的な米の炊き具合、山椒の新芽を乗せて貰って頂く。主人は珍しくお代わりしてた。加えて合わせの味噌汁、漬物は水茄子と胡瓜、これも浅漬けのみずみずしさが好き。続く水物は甘い「マンゴージュレ」、これの為にとっておいた「ドゥラモット」を注いで楽しむよ。乗せられたミントが爽やか♪
 満足の夕食が終わったら、しばらくして運ばれるナイトキャップのお茶と和三盆「福俵」。残ったお酒でじんわり味わいつつ夜は更けていくのであった~(笑) ラブラブにディナーを楽しむにはやはり個室が理想的。その意味でここ俵屋旅館での食事は「究極の個室」。最高の京料理をリラックスして頂けるのは至極幸せな事よ。

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 さて~翌朝は、目覚めの「生乳ヨーグルト」と「コーヒー(京喫茶カフェ・リドル復刻)」を頂く。本来なら「湯豆腐(平野屋豆腐・湯波半)」や「若狭焼」など豪華和定食や、玉子料理とパンなどの洋定食もあるが、「夜並のランチ」予定がある場合は、残念ながら量的に我慢せざるを得ない。
 帰りはいつもの様に黒川料理長やスタッフの方々にお別れの挨拶をする。恐縮な事にいつも車が見えなくなるまで皆さん手を振り見送って下さる。そうだ午後には雨も降りそうなので、フレンチランチの前に苔の参道が美しい「高桐院」にお参りに行こうか・・そう話しながら大徳寺に車を走らせるのだった。続く・・

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大手門「リストランテ ステファノ エ トモコ」でほんわか博多イタリアン?!

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 某平日午後、バタバタと忙しい最中に妻からのメールは「今夜は軽くイタリアンデートしな~い?初めての店ってどう?(ハート×3)」。まぁよくある事だが返事をしないでいるとこのテンションのメールが続くので(笑)、バタバタしながらもどこにしようかと思いを巡らす。
 そう言えば雑誌「月刊専門料理」最新号の「イタリア料理の50年」特集に出ていた店があった・・・カジュアルすぎるかなと思いつつも試しに覗いてみるかと予約の電話を入れる。大濠公園エリアの大手門ではあるが昭和通りから少し入った場所にある「リストランテ ステファノ エ トモコ(Ristorante Stefano e Tomoko)」だ。

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 シチリア州ラグーサ出身のブルレッティ・ステファノ(Burletti Stefano)氏が、福岡・太宰府出身の知子夫人とオープンしたリストランテ。店の入口にはワインセラー、入って右にロングカウンターのオープンキッチン、左にテーブル席がいくつか並ぶと言うこじんまりとした造り。
 この日は既に近所の子連れと家族がいらしてかなりアットホームな雰囲気だ。小分けされた狭いテーブルに座り、取りあえずはグラスの「カ・デル・ボスコ フランチャコルタ ブリュット・キュヴェ・プレステージ」をお願いしよう。ディナーコースは1種類のみ、まずは金の花のような皿に乗った「自家製リコッタチーズ」が運ばれる。

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 モソモソした食感をトマト・ハーブと共にバルサミコ酢で頂く。ホカッチャやグリッシーニ、黒オリーブとオレガノのパン、シチリアの実家がトマト農家と言う事でトマトを練りこんまれたパンと、どれも自家製ゆえの懐かしさを感じる朴訥とした味わい。続くは「ステファノ・エ・トモコ風カツオのタタキ」。グアンチャーレで火を入れてじっくり熱を通している。
 ナスのピューレとチップスを添え、新たまねぎのピューレも点描し、黄トマトのパウダーも振ってきれいに仕上げた。味わいは甘く優しい。ここで妻が「もっと良いフランチャコルタが飲みたいな~」と言い出す(カ・デル・ボスコNVは甘過ぎたようで飲めてなかった)。

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 よってワインリストからボトルで「カ・デル・ボスコ キュヴェ・アンナマリア・クレメンティ(Ca' del Bosco Franciacorta Cuvee Annamaria Clementi)」をお願いする。創業者マウリツィオ・ザネッラの母・アンナマリア・クレメンティ・ザネッラに捧げられたキュヴェだ。シャルドネ55%、ピノ・ビアンコ25%、ピノ・ネーロ20%。
 瓶詰め後メトド・クラシコ発酵、5年半以上の熟成。グラスに注がれると深いゴールド、細かな泡がさんさんと立ち上る。フレッシュながら程よい熟成のニュアンス。白い花・キノコ・・香りは弱く複雑さはないが、上質のスプマンテらしい甘さと苦味が軽く残る。妻も一気に機嫌が良くなる。

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 そこにイワシが泳ぎ出すような面白いビジュアルのプレートが運ばれてきた。妻も「可愛い~♪」とまじまじ見つめる。ビーツが鮮やかに波を表現し、キュウリの爽やかなソースが季節を彩る。イワシの腹にはパン粉・チーズ・レーズン・松の実・ハーブを詰めて揚げた。シェフの出身地シチリアの郷土料理を再構築した一皿。
 もう少し高温で表面をパリッと仕上た方が好みかな。これも優しく甘い味わい。妻は食べながら「あ~京都行こう、鮎食べたい」と違う方に頭が向かっている(笑) 次に運ばれたのは「アスパラソバージュとライムのリゾット」、シロップ漬けのライムピールが削ってある。

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 柑橘の爽やかな風味を上手く漂わせ、アスパラソバージュの微かな苦みと交差する。程よい旨味と塩気で仕上げている。妻も「春らしい美味しさの一皿ね」と嬉しそうだ。さて、期待を込めて?赤ワインもボトルで頂こう。イタリア・トスカーナの「アンティノリ ティニャネロ(ANTINORI TIGNANELLO) 2012年」だ。
 1385年から続くアンティノリ家。1971年にサンジョヴェーゼにカベルネ・ソーヴィニヨンをブレンドした「ティニャネロ」、1978年にはカベルネ・ソーヴィニヨン主体のブレンド「ソライア(Solaia Antinori)」を生み出す。

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 2008年には最新醸造施設になり、「ティニャネロ」24区画に24個のタンクを使用し、個々に醸造・樽熟成が行われ良年のみ生産される。この「2012年」は、サンジョヴェーゼ85%・カベルネ・ソーヴィニヨン10%・カベルネ・フラン5%。グラスに注がれると赤い果実味がふんわり立ち上がる。
 甘草・涼やかなハーブの香り・・アタックの滑らかな舌触りからふくよかな甘さが広がる。余韻にはスパイシーな苦味が残りまだまだ若い。時間と共に干し葡萄のようなニュアンスも流れ出す・・サンジョベーセらしい透明感が心地よい。

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 まだ「2012年」なので固さもあるが軽やか、妻は「イタリアの太陽を感じるね♪」とイタリアを手さぐりしている。そして次は「自家製パッパルデッレ」がやって来た。猪のラグーソースは、クミンなどスパイスが微かに香る。とは言え見た目よりもかなり軽やかなソースだ。感じる甘みは白ワインと野菜によるもの。
 パッパルデッレは小麦粉1.5キロに卵30個を合わせたと言う。薄くさらっと柔らかく意外な食感だ。ソースに合わせたバランスだろう。続く肉料理は「ニュージーランド産仔羊のオーブン焼き」。ロゼ色に美しい断面から染み出る滋味深いミルキーな肉質を、エシャロットのソースと楽しむ。

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 添えられたミニコーン・ミニトマト・茄子、万願寺唐辛子の自然な甘苦さが季節を感じる。デキャンタもして少し開き始めた「ティニャネロ」と合わせて楽しんだ。デザートは「自家製ヨーグルトのジェラート グレープフルーツのババロア」、それに合わせてマダムが食後酒をサービスしてくれた。
 それは「自家製のカボスのリキュール」で、オリジナルのラベルまで貼ってある。大分日田産カボスの風味の後にグイッとウオッカのアルコール感が心地よく残り、締めの食後酒らしくとても美味であった。リキュールで満足しかなりお腹一杯だったので「お茶と小菓子」は辞退させて頂いた。

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 リストランテと言っても古家を改造したかなりこじんまりとした空間は、小テーブルで間隔も狭い。シェフ・マダム・サービスと3人だけなので、混み合うと料理が遅くなるかもしれない。それでも我が家の食すペースが早いと見るや、他のテーブルよりテンポ良く出してくれた。イタリア語が堪能なマダムはワインエキスパートの資格を取るなど勉強熱心。
 プレートに合わせたグラスワインも各種用意されている。最近入ったと言う「サーラカリーナ久留米」出身の若手サービスもテキパキとしていた。料理は動的と言うより静的な印象。シチリア出身のイタリア人シェフと言ったイメージで行くと違うかもしれない。

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 プロフィールにあるシチリアやミラノでの修行歴は感じられず、「カノビアーノ東京」出身と聞くとあ~なるほど!と思う(そう言った点では同エリアの「アンティカ・オステリア・トト」の方がイタリアらしいだろう)。総体的に複雑さや迫力にはやや欠ける印象であったが、軽やかで甘めな味わいは万人向け(特に九州人)ではある。
 客層からも老若男女・家族が肩肘張らずに楽しめる味付けを目指してるのかもしれない。帰りは穏やかなステファノ夫婦に見送って頂く。きっと地元に根付いたアットホームなリストランテになって行くだろう、そう思いながらまだ賑わう店を後にした。

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いつもの「ジャン=ポール・エヴァン」と「ドン・ペリニヨン エノテーク」な午後

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 某東京都知事の件でもここのところ盛り上がっている「リオデジャネイロ オリンピック」、開催までもう50日を切ってカウントダウン状態だね。そんなリオで先月末我が家お馴染み「ルイ・ヴィトン」の、ニコラ・ジェスキエールによる2017年クルーズ・コレクション(Louis Vuitton Cruise 2017 Fashion Show by Nicolas Ghesquière)が行われたよ。
 会場はあのブラジルモダニズム建築の巨匠オスカー・ニーマイヤー(Oscar Niemeyer)設計で、1996年に建てられた「ニテロイ現代美術館(Niterói Contemporary Art Museum)」。リオ市街の対岸沿い、煌めく海辺の絶景にUFOのような独特の建物が浮かんでいる(窓が360度囲む)。でもニーマイヤーは「花」をモチーフにしたのだそう。

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 空からの映像で始まるコレクション、夕日に照らされたグアナバラ湾は何とも壮大で美しい景色。高さ16mの4階建ての美術館にカメラが近づいていく。海に繋がっているようなオレンジ色の長くくねったアプローチ、そこをランウェイにしてファーストルックのミカ・アルガナラズ(Mica Arganaraz)が降りて来た。歩く距離も半端なく長い、まるで優雅な競歩状態。
 ブラジルらしいビビットで華やかな色合い、オリンピックを意識したスポーティな素材と優雅なヘムラインデザインは、ニコラ曰く「モダニズムと熱帯的な感性の狭間で生じる爆発的なエネルギーと原動力」との事。「2016-17年秋冬」に続いてニコラらしいフューチャリスティックワールド満載だった♪

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 ちなみにこの「2017クルーズ」ルックブックは写真家カリム・サドリ(Karim Sadli)によるもの・・太陽を感じるね。そう言えば先日、主人が銀座で鮨ランチをした後目の前をLVエキシビション送迎者車が通って行ったと写メが送られて来たが(笑)、紀尾井町の特設会場で開催中の「空へ、海へ、彼方へ──旅するルイ・ヴィトン(Volez, Voguez, Voyagez – Louis Vuitton)」がいよいよ明後日19日までとなったわ。
 現在12万人を越える来場者と言うからスゴイね。今日明日は22時まで閉館時間延長するらしいので、まだ見てない人は直ぐに行かないと勿体ないよ(入場無料)、160年以上に及ぶルイ・ヴィトンの壮大な歴史を是非体感してみてね。

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 そんな訳で本題、LVクルーズコレクションを見ながら味わったアフタヌーン・シャンパンは「ドン・ペリニヨン エノテーク ヴィンテージ(Dom Perignon Enotheque Vintage) 1996年」。思えば家で開けるのは3本目か(20152012)。「旅するルイ・ヴィトン」プレヴューイベントのディナーパーティーでは「ドン・ペリニヨン(Dom Pérignon) 2006年」を楽しんだし、前日も家で「ドン・ペリニヨン 2004」を飲んでいたので、
 今日はもう少し熟成したシャンパーニュを飲みたいなと主人がセラー室から出してくれた。LVMHグループのモエ・エ・シャンドン社はシャンパーニュ最大の畑所有者。通常の「ドン・ペリニヨン」さえも8年の熟成を経てリリースされるが、このブラックラベルの「エノテーク」は更に15年以上の熟成を経るわ。

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 そんな私のお気に入り「エノテーク」は2014年発売ヴィンテージから名称が変更され、2回目のプレニチュードの意味を持つ「ドン・ペリニヨン P2-1998」となった。熟成庫はそのまま「エノテーク」の名が使われるが、今となっては希少な「エノテーク」と言うことになるね。
 この日開けた「エノテーク 1996」、シルバーボックスには三つ折りの説明書きも入っていた。それによると「1996年」は気候の変化に富んだ年で、夏は水不足を十分に補うことはできなかったが、収穫日9月16日のひと月前から厳しい暑さと北東風によって葡萄に独特の熟成感をもたらしたとの事。

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 更に続いて、香りはプラリネのアロマはすぐにシトロン、乾燥イチジクと混ざり合い、ヨードやピートの香を感じさせるノート。口にふくむと凝縮感と活き活きしした味わいのパラドックスが感じられる。ワインの構造はしっかりとして主張を感じる。その芳醇な力強さが広がり、繊細な豊かさが見事なまでに力強く長く残る・・と言う素晴らしい解説だったわ。
 グラスに注ぐと、黄金の泡はすっかりと溶け込み大人しい。独特の香ばしいスモーキーなドンペリ香も和らぎ優しさを感じる。ブリオッシュに続いてオレンジ、白桃と黄桃が等分に混じったニュアンス。口にふくむと当然ながら通常の「ドン・ペリニヨン」より厚みを感じる。

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 主人曰く「エレガントな旨味と上品な酸味が層をなしているからだろう。熟成を経て柔らかさを感じるミネラル感が飲み口を引き締める」と。確かにエレガントな酸味が長い余韻を形成する・・ただボトル半分を越える頃には飽きてきた(笑) まだまだ力強くほどけきっていないから・・と主人。「ドン・ペリニヨン」の超熟成性を改めて感じた1本だった。
 という訳で「エノテーク」に合わせた午後スイーツは、もちろん大好き濃厚ショコラ。我が家定番「ジャン=ポール・エヴァン(JEAN-PAUL HEVIN)」の季節限定ケーキよ。まずは5月限定商品だった爽やかなグリーンの「マッチャ(Matcha)」。

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 香り豊かな抹茶をムースに仕立て、ほのかな酸味のグリオット チェリー ジュレ、ユズ風味のクリームとごまをアクセントに加えたビスキュイを重ねている。もう一つは「ベルガモ(Bergam)」、これは定番人気商品ね。ベルガモットムースとオレンジババロアの組合せで、甘さと酸味がシャンパンに良く合うわ。
 それらを楽しんだ後は、チーズや生ハムなどのアミューズで夕方をダラダラ過ごす。そうだ思い出した、ショコラムースと言えばこれも。少し前に食べた「ムース オ ショコラ トラディショネル(Mousse au chocolat traditionnelle)」。ショコラで出来た四角いカップにこんもりショコラムースが入っているわ(今月はもう売ってない)。

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 ついでに6月の新作(Nouveauté)も紹介しておこうかな(笑)グラスに入った今月限定のベリーヌは「ベリーヌ ショコラ カフェ(Verrine chocolat café)」。コーヒーのアングレーズとショコラムースを合わせて、コーヒーの苦みと香ばしさが特徴的よ。その他の新作では梅干し風味のショコラソースの「ベリーヌ ショコラ ミラベル」もあったのでこれも試してみたい。
 そしてやっぱり次のがイチオシ!金・土・日・祝日限定で販売されるいつもの「エクレール ショコラ」に加え、今月は新作の「エクレール プラリネ(Éclair praliné)」が登場♪ プラリネ風味のショコラクリームを包み込んだエクレールよ。

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 上にはサクサクの板プラリネが乗っていて食べ応えあるわ。濃厚美味しい~!エクレア好きにはたまらない、リピ間違いなしね。さぁ明後日19日は父の日、ジャン=ポール・エヴァンでは恒例の「ガトー モンパパ(Gâteau mon papa)」が出ている。今年はザクザク食感パイ生地の「ミルフォイユ ショコラ」アントルメサイズに、ショコラで出来た羽根ペンが飾られているの。
 実は去年の父の日は「ドン・ペリニヨン P2-1998」を開けて、ジャン=ポール・エヴァン「ガトー モンパパ 2015」だったの(笑) さて今年はどんなパーティーにしようかな♪

トニー「かざりや」とマリア「嘯月」の京都漫遊記♪

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 毎年来る梅雨を覚悟していても、やはり負けそうなチェリエッタ・サンマルカラットです。いやー、湿度の潤いを取るか、ジメリの嫌気が勝つかで右往左往のコンコンチキワです!(こんにちはチェリ~さん、博多の梅雨はバカに出来ませんからね) そんなジメリに欠かせないのがポジティブシンキングな癒し。
 数少ないアタシのお気に入りの1つに、犬だか猿だかクマだか何だか判定不可なるチョー癒しキャラの「チェブラーシカ」がいるのだが、皆さんはこの果てしなく可愛い子をご存知か?(ロシアの児童文学から生まれたキャラクターですよね?)

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 そ、そうです、そんなチェブラーシカが登場する原作がロシアで発表されて、今年でメデタく50周年を迎えたのですからメデタヤハレルヤパタリロタマネギです(関係ありますか?;) 全く関係ありましぇん!が、こんなに可愛いキャラが50年も前にロシアで誕生出来たなんて、考えただけでもすんごいハラショー!
 (ロシア語で素晴らしいと言ってるんですね) え?谷原章介?(そんなこと言ってません;) そんな可愛すぎるチェブたん生誕50周年を記念して「チェブラーシカ展」が広島の奥田元宋・小由女美術館で7月1日から8月28日まで開催されます。

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 その後は全国の美術館を巡回予定だから、あなたの街に可愛すぎるチェブたまが来るかもしれぬぞ(チェブラーシカ自体は来ませんけどね) え?来ぬのか?(来ぬよ?) 来ぬのか!(だから・・) そうだ、簡単にチェブ殿の生い立ちを説明してやる(・・はー;)
 ある日オレンジの箱に入って、南の国からロシアにやってきた不思議な生き物、それがチェブラーシカちゃま。1966年エドゥアルド・ウスペンスキーの童話「ワニのゲーナとおともだち」に初登場し、ロシアにおいて絶大な人気を誇る国民的キャラクターに。

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 大きな耳と茶色の毛、つぶらな瞳が特徴で、無邪気でひたむき、愛らしくて、どこか哀愁を帯びたチェブきゅんは、日本でも幅広い層に親しまれているのだ。いやー、あの瞳に見られたい、あのフワフワな毛に触りたい、あのキャワイイ頭を抱きしめたい!さ、さ、触りたいでござる!(接近禁止命令は出てませんよね;)
 出てはいませんが、あわよくば出してしまうかチェリエッタ?と言わせてしまう、この方に来ていただきました。お久しぶりでの登場に、認知度未知数のアバレクリエイター、アントンです♪

アントン「おひさ、お久しぶりーのアントン・ワ・ネットリくんでお馴染みのアントンでっす」

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(相変わらずのお姿でお懐かしい、会いたかったですよー)
チェリエッタ「今回は、京都バカのアントンですから、やっぱり京都以外はありえないという事で、アタシも久々の京都スイーツご来光でーす」(言い方オカシイですが、お願いします;)

アントン「ロングタイムな京都だからこそのここ掘れ一寸法師だわーわー、で来ました京都市北区の今宮神社!今宮神社は994年に創建された由緒ある神社で、地元の氏神様として篤い信仰を受けていまーす」
チェリエッタ「そうでーす、その今宮神社ときたら言わずもがな、名物はあぶり餅なーりー」

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アントン「アンビシャス!な参道を挟んで2軒のお店がおなーりー!今宮神社から見て左側が『かざりや』右側が『一和』、一和は創業1000年、かざりやは600年、オーマイグッネス」
チェリエッタ「セ パ ヴゥレ?」(もう2人だと時間かかり過ぎます;)
マイスター「では私がさっさとご説明致しましょう。今宮神社が鎮座するこの地には平安時代以前から疫病神・スサノオノミコトが祀られていたそうです。平安遷都後は都として栄える一方で疫病・災厄が流行り、」

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マイスター「これを沈めるため府内の数々の神社で御霊祭が営まれ、その一つとして神殿・玉垣・神輿を造営されたのが今宮神社の始まりだといわれています」(あ、ありがとうございます;)
マイスター「名物あぶり餅はお餅にきな粉をまぶして炭焼きにした餅に白味噌の甘だれをかけていただきます。香ばしいお餅と白味噌のまろやかな甘さが絶妙な美味しさですよ」
アントン「え?『一和』と『かざりや』のどちらかを選べと?そ、そんなー!ならシンディー・クロフォードとプレスリー・ウォーカー・ガーバーがそっくりなのは罪な事なのか?」

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(いや、プレスリーはシンディーの息子だから、めちゃめちゃそっくりなだけで;)
アントン「モデルとしては強敵だが、是非ボクの服を来て歩いてくれないか・・・シンディー!」(息子やないのんかーい;)
チェリエッタ「アントン、あぶり餅ったら美味しすぎるからーの10本一気食べは?」(品がないから止めて下さい;)

アントン「そうだよチェリたん、『一和』も『かざりや』も争いなんて望んでないよ?ボーイ♪ボーイ♪クレイジーボーイ♪ゲット クール ボーイ♪」(いや「ウエストサイド物語」なら確実に係争中じゃないですか;)

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チェリエッタ「止めてー♪争わないでー♪アタシはどちらも好みよー、選べやしないわーあはははは」(この流れだと二股に聞こえますから却下;)
アントン「ボクが初めてココの生菓子を頂いた時は、見た目の良さはもちろん、きんとんの衝撃と、ご主人の生粋の京都弁に会話出来ずにつまづいたあの日を忘れない、聞いて下さい『ウエストサイド物語』トゥナーイト♪トゥナーイッ♪」(いや、もう「ウエストサイド物語」て言っちゃってるし、しかも全く関係ないし;)
チェリエッタ「はいはい、覚えてますとも。今でも京都に伺う時は必ず寄らせて頂いてますよ『嘯月』さんね。『嘯月』の当主は有名な『虎屋』で修行をしたのち、大正5年に創業。

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チェリエッタ「この店の特徴は前日までに予約しなければ買えない、だからアントンが急に食べたいとワガママ言ったら即電話。『あ、あの、アタシこういう格好をしておりますが、生粋のジャパニーズもどきです』ってね」(電話で格好は関係ないですけどね、てかどんな格好をしてたんですか?;)
アントン「店内には一切和菓子を置いてないし、予約に合わせて和菓子を用意してくれるから『ボクは○○や○○のブランドに出た事もあります、最近は自分のブランドも好調で、是非春夏にはシンディー・クロフォードを』とイメージを伝え・・」(いや、オーディションじゃないから、つうかまたシンディー;)

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チェリエッタ「予約時には日にちだけでなく、時間も伝えるべし。それとイメージを全面的に伝えるのもアリだけど、数だけでおまかせの注文も出来るから安心してトニー。上品な甘さと見た目の美しさは格別よね。茶道関係の方も多く来店されてると聞くわ、邪魔しないでチノ」(チノ?)
アントン「そういや、祇園『カフェ・ドン バイ スフェラ(旧せせらぎすへら)』は『嘯月』の和菓子が頂ける唯一の店って本当?」
チェリエッタ「聞いた事あるわ、そこも前日までに予約しなきゃいけないって」(名料亭「瓢亭」でも出たりしますね)

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アントン「ボク、もう待てないよ、また会えない?!」
チェリエッタ「トニー、兄さんに聞こえるわ」(は?;)
チェリエッタ・アントン「トゥナーイト♪トゥナーイッ♪今宵こそはー♪」(いや、完全に「ウエストサイド物語」になっとるがな;)
チェリエッタ「だってアントンの本名はトニーですから」

アントン「ボクはトニー♪トニー♪」(・・あーそうですか;)

新緑美しい京都、「ラ・ビオグラフィ」で爽やかにランチデート

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 梅雨の京都は雨に濡れて新緑が一層美しい。定宿「俵屋旅館」から向かったのは北区紫野にある京都五山の一つ「大徳寺」。一休和尚が復興させた臨済宗大徳寺派の大本山だ。別院2ヶ寺・塔頭22ヶ寺のうち拝観できるのはわずか、敷地が広大なので来る度に迷っている気がする。
 大徳寺通りの総門から入って「勅使門」「三門」と来て「仏殿」、お向かいには「三玄院」があり石田三成の墓がある事で知られている。そうそう戻って「三門」2階の金毛閣と言えば、千利休が自分の像を置いたため豊臣秀吉から切腹を命じられたんだった。

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 そんな話をしながら進んで行くと「法堂」から大きな太鼓や読経が聞こえて来た。この数時間後にはここで「音禅法要」なるものが行われるらしくリハーサルだろうか、迫力の音が響き渡っていたのでしばし聞き入る。毎年行われているイベントの様だが、今年は「熊本地震」で亡くなった方々の四十九日法要も含めての事だと聞いた。
 「法堂」を過ぎて奥に行けば「唐門」や方丈建築・枯山水で有名な「大仙院」などがあるが、私達は手前の角を曲がる。秀吉が織田信長の菩提を弔うために建てた「総見院」を越え「高桐院」に向かった。実は総門からは結構な距離があり妻は不満げ(笑)

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 すぐ近くにいたフランス人カップルもそうだった様で「高桐院はどこか」と聞かれる。と言う訳で女性陣を促しつつ一緒にそちらへ進む・・道すがらの竹林が涼しげで何とも美しい景色は見る価値がある。やっと見えて来たのは久しぶりに訪れる「高桐院」、細川忠興が建立した細川家菩提寺だ。忠興とガラシャ夫人の墓がある。
 見所は竹と楓に挟まれ青苔が広がる中に、真っ直ぐに延びる凛とした参道、JR東海「そうだ京都、いこう」2010年初夏のポスターにもなった。孟宗竹の柵も風情だ。ここは新緑だけでなく、紅葉や雪景色も格段に美しい場所。スピルバーグも絶賛したらしいが(笑)

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 「高桐院」には利休邸を移築した「書院」があり、加えて秀吉の茶室を移築した「松向軒」もあり、人が少ない静かな時間帯にゆっくり見て回るのが良いだろう。と言う事で本題へ、腹ごなしをしてから車を走らせるは(戻ると言った方が良いか)、御池通から入った衣棚通すぐの「ラ・ビオグラフィ(La Biographie)」。
 「京都ブライトンホテル」から独立した滝本将博シェフが2011年にオープンしたフレンチレストランだ。スイスのホテルやパリ「アルページュ」での修業もある。今年始め、フランス政府認定 ・世界のトップレストラン1000「ラ・リスト(La Liste)」で、京都唯一のフレンチとして527位にランクインした。

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 外観と受付エリアでは古民家を改造したこじんまりと風情だったが、廊下を抜けダイニングに入ると一気に視界は開け、すっきりモダンで何とも面白い造りに思わず見渡す。日光が燦々と降り注ぐ小さな中庭には浅いプールと紫陽花、小鳥が水と戯れている。庭を囲む様にコの字型のガラスこちらに3テーブル席、ダイニング奥に1個室があるのみ。
 基本的にそれだけしか予約を取らないと言う事でゆっくりした空間になっている。店の前の道路が突き抜けてないので、車の量も少なく祇園祭の日でも静かと言う。元々の建築を生かしながらも京都らしくない内装デザインに、妻はとても興味津々だ。

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 まず運ばれたのは「春のアロマ2014」。木の香りを移したミネラルウォーターとの事で驚く。「檜の皮をチューチュー吸っているみたいな?」と妻、まぁ檜のしずくでアロマ効果と言ったところだろうか・・意外にもピュアなスタートに、まずはシャンパンをクイッと行くつもりだったので一瞬戸惑う(笑) それに加えて、切り株に乗せられた「ミニサブレ」もやってきた。
 とやっぱり予定通りにシャンパーニュをお願いしよう、ワインリストから選んだのは「ルイ・ロデレール クリスタル・ブリュット(Louis Roederer Cristal Brut) 2002年」。1776年創業「ルイ・ロデレール」の、優良年にのみ造られるプレステージ・キュヴェ「クリスタル」は我が家でも登場頻度は高い。

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 今年の春にはお花見として「ルイ・ロデレール クリスタル ロゼ 2007」を開けた。ゴールドのラベルはロシア皇帝アレクサンドル2世を顕す。クリスタルガラスのボトル(平底)に揺れるゴールドの泡はランチデートにピッタリだ。妻も光に透かして喜んでいる。
 思えばこの同「2002年」は4年前5年前に開けているので、その後の変化も興味ある。クリスタル専用畑は約60ha強で生産量は30万本程度。シャルドネ40%、ピノ・ノワール60%。6年熟成させデゴルマンジュ後も8ヶ月安置させる。

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 2002年はシャンパーニュに必要な全ての条件が出揃ったと言う程環境に恵まれたとの事。猛暑や日照り続きに悩まされる事もなく全体を通して暖かで、生育期間中は多少の雨不足に見舞われたものの、冬は非常に穏やかな気候となったそうだ。
 蜜の奥に仄かなシェリーが統合した美しい香り。ただ最初にやや気になる香り??があったがやがて落ち着く。「瓶内熟成させるのは消費者の責任」と言うスタンスで早目にリリースされる「クリスタル」、少し前のヴィンテージは流通過程や保存状態で香りに差を感じることがある。妻は「いつもハラハラね~」と横で笑っている。ほどけつつあるミネラルと酸のバランスを楽しむ。

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 そこにぞろぞろと運ばれてくるアミューズ、何と8種類もある。枯葉をイメージした「原木椎茸」と「カカオ」は桜の原木に刺された状態登場する。パウダー状にして椎茸に甘味を付けて焼いている、カカオは香りと儚い苦みが良い。共にとても薄く繊細な食感だ。
 真ん中黒い平皿には「朝採りラディッシュ畑のイメージ」、ブラックオリーブを細かくし「土」に見立て、畑から取ったばかりの風情にしている。ラディッシュは瑞々しい味わい。「蛤ブイヨン」は存在感のある蛤が底に沈んでおり、強くなくもきっちりと出汁を感じる。「これは京都らしいね」と妻。

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 手前のスプーンには、燻製した鱒を薄く切った大根で包み、上に鱒の卵を乗せた「鱒・卵・大根ルーレ」、これは一口で。六本木「リューズ」を思い起こす試験管スタンド、置かれているのは「白梶木鮪タルタル風コルネ」と「田舎風炭化バテ」。コルネの上にはキャビア、パテの周りには炭化させた葱をまぶして苦味を添えた。
 薄い板に乗った丸い「ブーダンノアール2016」は、小さいながらも口の中で風味が広がる。中にショコラ、上にはオレンジのピューレを乗せている。デティールに凝った盛りだくさんのアペリティフ、原木椎茸・カカオやラディッシュなどは定番で、その他は季節によって変えていくそうだ。

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 続いては「卵 ショー・フロワー 小宇宙 1999」。斜めになった特注の器は、皿と卵カップがマグネットでくっついている。台座には専用のスプーンを差す穴も用意している。なるほど滝本シェフのスペシャリテだけあってこだわっている。
 大原の卵の殻底には半熟のそれが潜み、上にはシブレットやシェリービネガー、そしてエピスを効かせたクリームがふんわり。メニューに「樹液」とあるが、これはメイプルシロップで甘みを効かせている。修行先のパリ「アルページュ」のそれを意識した一品と言う事。味わい的にはかなり甘さが突出しているので好みではないかな。

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 次は「極太 白/緑 アスパラガス 2015」。空輸したホワイトアスパラと国内産グリーンアスパラのコントラストを楽しむ一皿。卵黄を纏わせたホワイトアスパラガスは、滋味深いジュが滲み出る。グリーンアスパラガスはナイフで力を入れないと切れない程かなり食感を残している。歯ごたえのコントラストを描き出していると行った所だ。
 微かにスパイス代わりに使われている刻んだチョリソが、塩気や薫香として上手く作用している。加えてキャビア、檸檬の風味が爽やかな余韻を残す。上に散らされた食用花も華やかで彩り美しいプレートだった。

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 さて魚は「一本釣り 九絵 プレミアムエッセンス 2010」、五島列島のクエ(アラ)をとても繊細に仕上げた。美しい白い身はレアでもなく入りすぎでもなく、微かな歯ごたえを残しピタリと収まる。季節を感じさせる青豆や九条ネギも添えて。青と白がこの季節に映えて綺麗だ。
 面白いのは「プレミアムエッセンス」と名付けられた白いスープ(出汁)が添えられるのだが、自分で好みの分だけ注ぐ。注がれて完成すると待っていた妻は「え??自分でやるの?」とびっくり(笑) 更に続くメインは「霜降り 国産牛 背肉 低音100分グリヤード」。開店前からゆっくりと火を入れ続けたものだ。

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 食べる直前にはこんがりと火の入った塊を見せてくれる。これに合わせたグラスの赤ワインをお願いしよう。出てきたのはブルゴーニュのコード・ド・ニュイ地区「フィリップ・ロシニョール ジュヴレ・シャンベルタン ヴィエイユ・ヴィーニュ(Philippe Rossignol Gevrey-Chambertin Cuvée Vieilles Vignes) 2008年」。
 ジュヴレで代々農業を営むロシニョール家、フィリップは義兄ジョセフ・ロティにワイン造りを学び1976年独立。現在も畑のほとんどは賃貸。2006年から息子ミルヴァンも参加している。この「ジュヴレ・シャンベルタン V.V」はピノ・ノワール100%・平均樹齢60年、リュット・レゾネ、新樽30%の18ヶ月熟成。

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 グラスに注がれる濃い赤。ブラックチェリーやラズベリーのコンポートなど甘い果実の香りが立ち上がる。スパイス・オークなど複雑さもあり酸味の余韻も。牛肉の脂と旨味をジューシーに引き出した、しかし軽いジュで仕上げた優しい味わいに良く合った。肉に添えられるはズッキーニやカリフラワー、新玉ねぎなどの焼き野菜。
 肩の力の抜けた感じとは言え、どれも彩り細やかなプレゼンテーションのプレート達。素材に合わせた火入れのイメージが、的確なスキルを通して食べ手にも伝わる。滝本シェフの経験とセンスが綺麗に料理に反映されているのだろう。

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 午後の日差しも強くなって来た頃、バニラアイスが添えられたデザート「ショコラ ノワール ドミノ仕立て」に合わせて、残った「クリスタル」を白ワイン用グラスで楽しむ。最後はチュイル・オランジェット・メレンゲ・プティシューなどの「ドュスール シュクレ」と共に、美容やアンチエイジングなどのテーマが付いたハーブティーの中から、「ローズヒップ」など選び満足な気分でランチを終えた。
 シンプルモダンで優しく穏やかな空間は料理のイメージ同様。客席も少ないのでサービスの目も行き届き、静かな中での京都弁も居心地良い(笑) 繊細にピタリと着地する料理を、リラックスして頂ける大人のレストランだろう。

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